※ 大自然の雄大さをお伝えするため、かなり大きなサイズの写真を多用しています。
できれば、パソコンの大画面で、ご鑑賞くださいね。
(携帯電話の場合、メモリの容量オーバーのため、写真が表示されない恐れがあります)
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それは、2015年7月31日のこと・・・
翌日に、釧路(文化創造館アートホール)でのコンサートを行うため、
夕方に釧路に入った私たち(飯田&コンサート・スタッフ5名の総勢6名)は、
さっそく、釧路郊外に広がる、「釧路湿原」に出かけてみました。
おお! 見渡す限りに広がる、緑の大地・・・
さすがは、世界遺産ですな!!
大失言・・・じゃなかった(笑)、大湿原の雄大さに、圧倒されます。
もしや、ここはアフリカ?! (゚o゚;)
翌日は、釧路コンサートの当日・・・
リハーサルの開始前に、「まずは腹ごしらえ」と、有名な「和商市場」へ!
すると、噂に聞く、あの「勝手丼」(かってどん)のお店が、多数立ち並んでいます。
どんぶりに入ったライス(ご飯)だけを先に買ったうえで、
様々なお店を回りながら、食べたいネタ(おかず)を好きなだけ買い、勝手に乗せて食べる、という仕組みです。
たくさんのお店に、数十種類ものネタが並んでおり、
「どれを、どれだけ乗せようかなぁ」と、迷いに迷う、この幸せ!!
あなたならば、どのネタを選びますか?
たとえば、僕以外のスタッフたちは、こんな感じで、豪華な食材を山盛りにしていましたよ。
それに対して、生臭いものが苦手な私はといえば・・・
「ズワイガニ、花咲ガニ、イカ、玉子焼き」という、「生臭くないもの4点セット」にするしかなく・・・
料金を支払おうとすると、お店の綺麗なお嬢さん(推定年齢35歳)から、
「ありゃまあ! お兄ちゃん、生もの嫌いなの〜!?」と、軽蔑の視線を浴びてしまいました(涙)。
確かに、スタッフたちの豪華絢爛な丼の写真に比べて、私の丼は、
実に質素で淋しい雰囲気ですよねぇ・・・(涙)
特に、遠路はるばる、わざわざ釧路の魚市場まで来ておきながら、
この状況で「玉子焼き」とは、泣けてきます(笑)。
この市場では、何と言っても、道東でしか捕れない、名物の「花咲ガニ」が、目立っていました。
本当に、美しい色のカニなんですよ・・・
ほかのカニと違って、実は「ヤドカリ」の一種であり、昆布を食べて育つため、おいしいのだそうです。
なんと、「えぞ鹿」の缶詰も発見!!
濃厚な「みそ味」にするくらいですから、かなり、肉の個性が強いのでしょうか?
スタッフたちに、「買ってみれば?」と勧めたのですが、
「え〜っ!? 先生は買わないんですかぁ?」と投げ返してくるばかりで、
結局、誰も買いませんでした・・・(笑)
その後、無事にコンサートを終えた我々御一行は、現地の主催者さんたちのご紹介で、
地元で人気のお店に入り、盛大に、「打ち上げ会」を開催しました。
どこに行っても、魚、魚、また魚・・・さすがに釧路は、漁港の街でしたよ。
翌朝、大いに早起きをした我々は、7人乗りの大型レンタカーで、一路、山岳地帯を目指します。
(もちろん、すべての行程を、ドライヴを趣味とする飯田自身が、喜んで運転しますよ)
すると、「シカ注意」の警告が!
さっそく、北海道らしさ爆発ですねぇ!!
好天に恵まれて、ご機嫌なドライヴとなり、みな大満足!
やがて車は、公営牧場「多和平」(たわだいら)の展望台に到着。
ここは、全国の展望台ランキング第1位に輝く、はるか遠くまで360度が見渡せる、完璧な展望台!
とりあえず、グルリと一周してみますね。
さすがは、日本で最も人口密度の低い「根釧(こんせん)台地」・・・
なにしろ、「人間」よりも、「牛」の数の方が多いそうですよ(笑)。
さまざまな人々に接する仕事であるため、ふだん「人疲れ」している私は、
「ああ、周りに人が少ない・・・」と思うだけで、ほっとします(笑)。
夜になると、真っ暗闇と、満天の星・・・
ここは、天体観測愛好家の「聖地」だそうですよ。
さあ、これで、ようやく一周・・・
さすがは、これ以上ない、日本一の「完璧な展望台」ですね!
展望台から見下ろすと、羊たちや牛たちが、きわめて能天気に暮らしています。
一日中、食べてばっかりなのに暮らしていけるとは、ああ、うらやましい・・・
多和平から北上していくと、やがて、弟子屈(てしかが)の街に差しかかり、
有名な湖たちが並ぶ、火山地帯に入っていきます。
しばらくの間、爽快な山岳ドライヴを楽しむと、突然に現れたのが・・・
「摩周湖」(ましゅうこ)でした!!
「霧の摩周湖」と呼ばれるほど、霧の日が多い湖なのですが、
本日は、はるか向こうの対岸まで、くっきりと見通せるほどの好天!
しかも、湖面に周囲の山々や空が完璧に映る、有名な「鏡(かがみ)状態」ではありませんか!
ちょうど隣で撮影していたカメラマンの男性も、
「10年以上通って来て、ようやく、これほどの『鏡』に出逢えました!」と、
大興奮しながら教えてくれました。
これほど美しい湖面を見せてもらえるとは、本当に、幸運ですよね〜!! \(^o^)/
湖岸と湖面の境目あたりの美しさに、しばらく、見とれてしまいました。
(火山活動に伴って噴出した鉱物たちが、美しい色彩を演出するのです)
展望台の階下にある売店に入ってみると、北海道らしいお土産類が、びっしり。
摩周湖を後にした我々は、まっすぐな道を、気持ち良くぶっ飛ばして・・・
午前中のうちに、かの有名な、阿寒湖(あかんこ)に到着!
摩周湖と違って、阿寒湖は、湖畔にたたずんで湖面を楽しむことができます。
「まりも」は、漢字だと「毬藻」と書くようです。
本当に、かわいいですね!!
ここは、もちろん、本物の「まりも」ちゃんを見るために、阿寒湖遊覧船に乗船!
遊覧船の中は・・・けっこうガラガラで、快適でしたよ。
阿寒湖の湖岸は、雄阿寒岳(おあかんだけ)の火山活動により、複雑に入り組んでいて、実に美しい!
静かな絶景の中で、夏休みの親子たちが上げる歓声が、湖面に響きます。
船上で、「まりもようかん」を食べながら、ご機嫌の私・・・(笑)
この風船を、つまようじでプツンと刺せば、「パンッ!」と割れて、羊かんが登場するのです。
やがて、船は「チュウルイ島」の船着き場に到着し・・・
乗客たちは、待ちに待った、「まりも展示観察センター」を見物。
おお! こ、これが・・・かの有名な「まりも」の、本物です・・・
で、でかい!!! (゚o゚;)
まりもは、決して、元から丸いわけではなく・・・
水中に漂っている藻(も)たちが、湖の底で、このように水流によって転がされるため、
しだいに集まって固くなり、やがて丸くなってしまうのだそうですよ。
本当に、「まりも」って、不思議な現象ですよねぇ・・・
ちなみに、割って内部をのぞいてみると、やはり、単に「藻」が固まっているだけでした(笑)。
阿寒湖のほとりには、「アイヌコタン」という、アイヌ民族の部落があり・・・
まりもの瓶詰めや、缶詰めを、たくさん売っています。
(食用ではありませんので、缶詰めを開けて食べないでくださいね)
かく申す私も、大学4年生の娘から頼まれていた、「まりもの瓶詰め」を買いました。
(1週間に1度、水を入れ替えると良いそうですよ)
まりもをペットとして飼う人のために、なんと、「まりものお食事」も、売っていますよ。
阿寒湖を発った我々は、網走(あばしり)の街に向かい・・・
「オホーツク流氷館」に立ち寄って、マイナス15度の「厳冬体験」!
(防寒コートを貸してくれますが、痛いほどの寒さなので、数分間しか入っていられませんでした)
ここでは、展示されている100トンの流氷(本物)を眺めたり、
大人気の「クリオネ」ちゃん(本物)を、凝視することもできますよ。
(真正面の写真を撮りたかったのですが、いくら待っても、こちらを向いてくれませんでした・・・涙)
「オホーツク流氷館」から、車で10分ほど走ると・・・
そこは、本物の「オホーツク海」!
冬になると、この広大な海が、流氷でビッシリと埋まってしまうのです!!
はるか向こうには、うっすらと、世界遺産:知床半島が見えています。
(写真を撮る私の姿が、影となって写り込んでいますね・・・)
クロックスのサンダルを履いているため、横の穴から砂が入ってしまって、難渋しました(涙)。
まだ夕方なので、思い切って知床(しれとこ)半島を目指すことになり、
網走から海岸沿いの一直線の道を、快適なドライヴ。
知床半島の付け根、「斜里」(しゃり)のあたりでは、広大な麦畑や・・・
見渡す限りのジャガイモ畑や・・・
なんと、鶴(ツル)の夫婦にまでも遭遇!!
知床半島に入り、オホーツク海を左手に見ながら、
「どこで陽が暮れるのか、行ける所まで行ってみよう!」と決めて前進。
オホーツク海に沈みゆく、夕陽の素晴らしさに感嘆し、車を停めて撮影。
ウットリしますよねぇ・・・
ちょっと立ち寄った、巨大な「オシンコシンの滝」の雄姿。
水しぶきが雨のように飛んできて、メガネが見えなくなるほどでした・・・
「ウトロ」の街では、魚を吊るして回転させる、「自動天日干し装置」が、あちこちに・・・
(左下で回っている大きな魚は、もしや、私の大好物、ホッケでは?)
「ウトロ」の街で右折して山道を登ると、ヒグマが多い「知床連山」が見えてきました。
あれ! 野生のシカの子ども(いわゆるバンビちゃん)が、不用意に、道路端にまで出て食事中!
思わず、「そんなところは危険だから、お父さん・お母さんのところに帰りなさい!」と、注意しましたが・・・
シカトされてしまいました・・・(笑)
ここは左折して、「知床五湖」の方面へ・・・
びっしりと地面を覆う、見事な笹(ササ)の美しさに感嘆!
ふと気づくと、車の真横に、キタキツネが!!!
一見すると、眉間(みけん)にシワを寄せて、顔をしかめているかのように見えますが・・・
キツネにとっては、このキツネ顔こそが、普通なんです(笑)。
知床横断道路を登っていくと、左前方に、羅臼岳(らうすだけ)が見えてきましたよ。
これが、登山家のあこがれであり、知床のシンボルである、羅臼岳の雄姿!
本当に、カッコイイですねぇ!!
ちょうど、横断道路の最高地点にある「知床峠」で、
夕陽が、オホーツク海に沈んでいきました。
なんと! 写真の最上部真ん中にうっすらと見えるのは、「国後(クナシリ)島」だそうですよ!
これが、海の向こうに見える、北方領土・クナシリ島の姿・・・
日没時の薄明りでさえ、これほど見えるのですから、昼間は鮮明かつ間近に見えるはず・・・
これほど、すぐ近くに島が見えるのでは、「日本に帰って来〜い!」と、叫びたくなりますよね。
羅臼(らうす)の街に着くと、目立つところで一軒だけ明かりがついていた、お寿司屋さんに入店。
僕以外のスタッフ5名は、全員が、こんなに豪華なお寿司を注文!!
(ちなみに、十数種類のネタが乗っている、2200円の「海鮮丼」でした)
その一方で・・・
生臭いものが苦手な私だけは、次の写真の寿司を、オーダーメイドで特注。
大トロ、アワビ、イカ、玉子・・・豪華なのか質素なのか、不思議な取り合わせですね(笑)。
それにしても、スタッフたちの豪華絢爛な海鮮丼に比べて、私のお寿司は、
実に地味で淋しい雰囲気ですよねぇ・・・(涙)
特に、遠路はるばる、わざわざ知床・羅臼の寿司屋まで来ておきながら、
この状況で「玉子焼き」とは、泣けてきます(笑)。
この夜は、屈斜路湖(くっしゃろこ)畔のホテルまで大移動して、
天然温泉の露天風呂を楽しんだ後、0時頃に就寝。
さて、翌日は北海道の最終日・・・夕方には、千歳空港にいなければなりません。
ホテルを早朝にチェックアウトして、眠い目で運転していると、前方に巨大な噴煙が!!
立ち寄ってみると、そこは・・・
今でも盛んに活動している、活火山の「硫黄山」(いおうざん)でした。
噴煙(蒸気)と共に吹き出した硫黄が、黄色く光っています。
急に風向きが変わったら、高温の蒸気に巻き込まれて、大やけどをしますね(涙)、これは。
あたりには、ゆでタマゴのような強烈な臭気が、立ち込めています。
まさに、大自然の息吹きですねぇ・・・
硫黄山を後にして、雲ひとつ無い快晴のもと、一路、美幌(びほろ)峠へ!
「牧草ロール」を運ぶトラックを目撃したせいか、
どうしても、懐かしい「クリームコロン」が食べたくなりました(笑)。
美幌峠から見下ろす、雄大すぎる「屈斜路湖」の全景!
写真1枚には、とても入り切りません!
これほど大きな湖だからこそ、怪獣「クッシー」が、棲息(せいそく)できるのでしょうね。
眼下に広がる笹原の美しさも、誠にお見事!
屈斜路湖が背後になるよう、美幌峠で振り向くと、こちらにも素晴らしい笹原が・・・
一同、「うわ〜!」と感嘆するばかりの美しさ!!
さて、一気に南下した我々は、帯広(おびひろ)郊外に現存する、「幸福駅」の旧駅舎を訪ねてみました。
昔は、たくさんの名刺が貼ってありましたが、今は、駅舎の前で販売している御札(おふだ)を貼る仕組みです。
廃線になった当時のままで、駅のホームや電車の実物が、保存・展示されていますよ。
さらに、黄金道路(おうごんどうろ)を南下しながら進むと・・・
森進一さんがレコード大賞を取った大ヒット曲で有名な、「襟裳岬」(えりもみさき)に到着!
明治22年から立っている、襟裳岬灯台。
長年にわたり、大勢の船乗りさんたちを、救ってきたのですね・・・
民宿「みさき荘」や、昆布(こんぶ)の加工場などを、左手に見下ろしながら歩いてゆくと・・・
1〜2分で着けるのが、襟裳岬展望台。
まさか、こんな最果ての地にまで、来ることができるとは!
本当に、感慨深いですねぇ・・・
かの有名な「襟裳岬」の突端部分は、こうなっています!!
岬の向こうには、広大な太平洋。
海の底には、黒々と、名産の「襟裳昆布」(えりもこんぶ)の姿が・・・
森進一さんから、「襟裳の春は〜何もない春です〜♪」と歌われていましたが・・・
確かに、何も無い・・・
見渡す限りの大草原しか、無さそうですね(笑)。
襟裳岬を後にした我々は、日高・静内の馬産地を抜けて・・・
夕方には千歳空港に到着し、無事に、大阪国際空港行きの飛行機に乗ることができました。
ああ、素晴らしき、北海道の大自然!!
皆さまも、私と一緒に、北海道巡りを楽しんだ気分に、浸っていただけましたか?
ぜひとも、いつの日か、今回ご紹介した「大自然満喫コース」を、訪れてみてくださいね!!
(ただし、これらを私と同じ行程で巡るためには、時速140キロでぶっ飛ばす覚悟が必要ですから、
私と違って「ゴールド免許」の御方には、お勧めしませんが・・・笑)