飯田史彦と巡る        ドイツ&オーストリア「絶景と歴史と音楽の旅」


《 第4巻 》ミュンヘン 〜 ザルツブルク


ミュンヘンに向かう高速道路は、今日も大渋滞。

いま、欧州で最強と言われるフットボール(日本での呼称は「サッカー」)のチーム、
「バイエルン・ミュンヘン」(私の大好きな「ロッペン」選手が在籍)が試合をする、
アリーナ(競技場)の所在を示すマークを見つけたので、嬉々として撮影。

 

ホテルに戻って、「ドイツの人々の生活に触れたい」と、夕食前の散歩に出たところ、
観光客など訪れないスーパーマーケットを発見し、さっそく潜入。



カボチャを山盛りにした段ボール箱が、目立つ位置に、無造作に置かれています。



フルーツと野菜の種類が、とにかく豊富。
日本ではあまり見ない、簡単にかじれる小さなリンゴが、大量に置いてありますよ。

 

 

肉料理中心のお国柄なので、ソーセージやステーキ類のコーナーも、かなり充実。



また、特に日本と違ったのは、
「オリーブ類」と「トマト類」の多さでしたよ。

 

ワインの種類も多様で、日本に比べて、かなりの安価。
ちょっと郊外に出れば、ワイン用のブドウ畑が広がっている土地柄なので、当然ですよね。



この種の防寒用具が目立っているということは、冬は、かなり寒いのでしょうか?
(ミュンヘンと言えば、かつて、冬季オリンピックが開かれた土地ですからね)



女の子が、楽しそうに、お菓子を物色中。
ドナルドダックのようなお口が、可愛いですよね(笑)。



雑誌の種類も豊富。
美男美女のスターが表紙を飾っている点は、日本と同じですね。



客が自分で清算する、「セルフ支払機」も充実。
レジ打ち作業の効率化と、人件費の削減が進んでいます。



一般市民が住むアパートでは、屋根裏部屋も、大活躍しているようです。
また、日本のように、エアコンの室外機が並んでいる光景は少なく、
逆に、たくさんの煙突が目につきますよ。



駐車場が不足しているため、道路端の駐車許可スペースに駐車し、
近くに設置された専用の機械に、料金を支払うという仕組み。

 

みんなでバスに乗って、ミュンヘンの市街地へ。



中心部の広場を抜けると、路面電車に遭遇。

 

ミュンヘンの中心地には、壮麗な建物が(下記の写真参照)・・・
なんと、これは観光物件でも教会でもなく、お役所(市庁舎)とのこと。

わが国で、これほど立派な建物に役所が入ったら、「税金の無駄づかい」と批判を浴びるのは確実。
(いや、日本にも、「東京都庁」という、似たような事例がありましたね・・・笑)



市庁舎前の噴水わきに見つけた、謎のお魚の像が、私のお気に入り。
(とはいえ、このお魚像にカメラを向けている変わり者は、世の中で私だけでしたが・・・笑)



自転車タクシーに乗る、ドイツの女の子たちにカメラを向けると、無邪気に応じてくれました。
(欧州の女性は、驚くほど大人っぽく見えるので、この2人も、実年齢は、かなり若いはず)



繁華街を歩いてみると、昨季に国内&欧州チャンピオンの2冠に輝いた、
名門フットボールチーム「バイエルン・ミュンヘン」の、公式ショップ(写真左端)を発見。

 

ただちに入店し、優勝記念の公式DVDを購入。



その近くには、やたらと目立つ日本料理店が・・・
寿司職人さん(のように見える方々)が、寿司(らしきもの)を握っていましたよ。

(残念ながら、食べる時間は取れませんでしたが、見た目は立派な「お寿司」でした)



本場で「乾杯」をあげるべく、大きなビール園へ。



ビールの聖地・ミュンヘンだけあって、種類も豊富。



ビールジョッキの下に敷く「敷き物」も、こんなに豪華。



待ってました! これぞ、本場のビール!!
(ふだん、私は飲みませんが、今夜だけは、やっぱり、これでなくちゃね!)



・・・とはいえ、脳出血の再発を恐れて、飲酒は「わずか3口ほど」で止めました(笑)。


その後は、見ての通りに、コーンスープと、お肉の料理。
ふだん、あまり肉を食べない私なので、隣りに添えてある「ポテト餅」だけいただきました。

実は、今回のドイツ&オーストリア旅行全体の中で、私個人の好みとしては、
群を抜いて美味しかった食べ物が、この「ポテト餅」だったんですよ(ただし反論多し)。

ああ、あのポテト餅だけでいいから、ドイツに行って、もう一度食べたい・・・(笑)

 

その後に出てきた、謎のデザートは・・・う〜ん・・・(涙)



食事中には、専属の楽団やダンサーの方々が、名人芸を披露。

 

そこに、突然、客席から壇上に上がって行った、謎のおじさんたち。
(明らかに、酔っ払った素人集団の、下手な楽団ですが・・・)



ビアホール関係者の話によると、
「客席から勝手にステージに上がって演奏した、見ず知らずの素人楽団」で、
事前に何の相談も無かったので、ホール専属のプロの楽団員たちも、ビックリしたそうですよ(笑)。



ステージわきの階段の下では、お年寄りのカップルたちが、優雅にダンスを・・・
(日本人では、なかなか、こんな風にはなりませんよね)



かくして、ミュンヘンの夜は、ビールの香りと共に、暮れていったのでありました・・・



ちなみに、欧州のエレベータでは、日本でいう「1階」は「0」または「L」(ロビー)と表示され、
日本でいう「2階」が「1」、「3階」が「2」ですから、お間違えのないように。

(下記写真の事例では、「KE」、日本でいう「中2階」が挟まっているため、さらに面倒)



さて、3口ほど飲んだビールのアルコール分も、すっかり抜けて・・・

翌朝は、今回の旅で初めての、雨空。



ミュンヘンでは、朝食から、「白ビール」を飲むそうですよ!



私はといえば、今朝は、こんな気分です・・・

(左上の黄色いボウルの怪しげな中身は、ヨーグルトをかけたフルーツ)

 

ミュンヘンには、ジャガイモの博物館もあるそうですよ。
「食用以外の利用法」とは、いったい???



バスで街に出ると、小雨の中、またしても大渋滞(涙)。

 

しかし、トウモロコシ畑の広がる大地を走るうちに、空が明るくなってきて・・・



いつしか、すっかり、好天に!



方角表示板にも、ついに、「ウイーン」や「ザルツブルク」という都市名が出現!

その右の「ヴェローナ」というのは、アルプスを越えた向こうのイタリア領にある、
「ロミオ&ジュリエット」の悲話で有名な、あの町ではありませんか!




まさに、「いま自分は、ヨーロッパにいるのだ!」という感慨で、胸が一杯に・・・

ふと気づくと、車窓に広大な「ボーデン湖」が広がっており、車内に歓声が。



アルプス山麓のこの辺りは、有名な「チロル」や「アルム」も、すぐ近く。



果てしなく牧場が続く、雄大な眺め。



教会を中心に形成された、小さな村々が、右に左にと点在。



山岳地帯の美しさに、車内のあちこちで、歓声とシャッター音が。



やがて、ついに国境を越え、オーストリアに突入。

「ウイーン」や「ザルツブルク」の町も、どんどん近づいて来ましたよ。

 

オーストリアのサービスエリアに、立ち寄ってみると・・・

(入口ではなく)トイレの内部に貼ってあった、意味不明の説明文。



この寒い時期(京都でいえば12月の気候)でも、売店では、冷たいデザートが大人気。



お花や植物のタネが、たくさん売られているのも、この地域の特徴でしょうか。



売店の片隅には、ポップコーンの製造マシンに並んで、
昔懐かしい、「ルービック・キューブ」の自販機も。

※ 写真でもおわかりのように、自販機の下方には、
「DANKE」(ありがとうございます)と、書いてありますよ。



やがて、ザルツブルクの町に入り、バスを降りると・・・



有名な映画「サウンド・オブ・ミュージック」の撮影地を回る、ツアー車が!
(このミュージカル映画は、実話をもとにしており、ザルツブルクで撮影されたんですよ)



この公園では、名曲「ドレミの歌」を歌うシーンが、撮影されたとのこと。



向こうに見える丘の上には、町のシンボル、「ホーエンザルツブルク要塞」の雄姿。



公園の一角では、この時期でも、バラが咲き誇っています。



建物の窓は、ガラス1枚ずつが開くように工夫されていて、これは便利。



アコーディオン弾きのおじさんは、今日もこうして、陽気に「お小遣い」稼ぎ。
(有名な映画音楽のテーマを、あれこれと弾きこなしていましたよ)



すぐ近くには、「モーツァルト音楽大学」の校舎。



そして、ここが、モーツァルトの住んでいた家のひとつ。
(あちこちの住居を、引っ越したそうですよ)

 

おお!

そこに立っていらっしゃるのは、
ウイーン・フィルやベルリン・フィルを歴任・兼任なさった名指揮者、
あの「ヘルベルト・フォン・カラヤン」さんではありませんか!

この私も、あなたのCDを、30枚くらいは持っていますよ。

 

マカルト橋から見上げると、堅牢な城塞の雄姿が!



マカルト橋には、なぜか、色とりどりの「鍵」が、何百個も結ばれています。
(ここに、各自で願いを書いたカギを付ければ、幸運が訪れるのだそうですよ)



橋を渡れば、そこは、ザルツブルクの旧市街。



オモチャ屋さんのショーウインドウには、
音楽の盛んな土地柄だけあって、可愛いオーケストラの人形が・・・



旧市街のあちこちに、お勧めのお土産を宣伝する、モーツァルトさんの御姿が。

(ユニークなヘアスタイルですよねぇ・・・)



ハート印の可愛いドアを見つけたので、思わず撮影。



旧市街の広場には、たくさんの売店が並んでいるので、歩き回ってみましょうか。

 



多くは、パン、肉類、野菜・果実類の売店。

 

 



ドイツやオーストリアでは、右下のカボチャのことを、
その原産地の地名にちなんで、「ホッカイドウ」と呼ぶそうですよ(笑)。

当地の人々が、「ホッカイドウください!」と発言するのは、
日本人が「フランクフルトください!」と言うのと、同じ原理ですね(笑)。

 

クルミの実も、まだ割る前の形のままで、丸ごと販売しています。
(ハンマーで叩いたり、「くるみ割り人形」を活用しなければ、堅くて割れないそうですよ)

 

手作りの丸いチョコレートを売る、有名なお店を発見したので、
試しに買ってみました。

 

 

謎の液体が入った奇妙なバケツが並んでいるので、不審に思って見回したところ・・・

それらは、馬車をひく馬たちの「飲み水」でした(笑)。

 

さらに、旧市街の街並みを歩いていくと・・・



ようやく、モーツァルトの生家を発見!
内部は撮影禁止ですが、直筆の楽譜や愛用の楽器など、貴重な資料を鑑賞できますよ。

 

生家の前の通りには、さまざまなお店があるので、ちょっぴり散歩。

 

 

食料品店に入ってみると・・・
なんと、これは、あの「ヤクルト」では!?



「わさびスナック」も見つけた私・・・
日本人としては、かなり嬉しくなりました。



「ザルツブルク」というのは、「塩の砦」(岩塩のある城下町)という意味なので、
名物のひとつが、これらの岩塩(がんえん)なのだそうですよ。

 

ドイツ&オーストリア地域は、パンの種類の多さでは世界一なのだそうですが・・・

これまで各地で食べてみた結果は、どれもこれも堅すぎて、う〜ん・・・(涙)



旧市街の路地で、「炒めうどん」を出すお店を発見したものの、
英語の説明文を読んで、またもや、「う〜ん・・・」

(そもそも、「焼うどん」ではなく「炒めうどん」って・・・?)



モーツァルト生家の、目の前にあるレストランで、お昼ご飯。



トマトケチャップをお湯で薄めたような、濃厚すぎるスープと、分析不能な、謎の肉料理。
(もちろん、またしても、ジャガイモ添え)

 

四角に切られたシフォンケーキの断片が、
イチゴジャムをお湯で薄めたような、謎のソースの上に乗せてありました。

う〜ん・・・



レストランの前では、ドイツ&オーストリアの秋の風物詩といわれる、
名物の「焼き栗」のお店が、大繁盛。

 

・・・というわけで、とうとう旅行は、最終段階に突入。

さあ、みなさん、この勢いで、
最終目的地であるウイーンに、なだれ込みますよ!


想像を絶するドラマティックな展開が、
あれもこれもと、待ち構えていることでしょう!!



《 第5巻 》に続く(ここをクリック)