《 第2巻 》
グリンデルワルト 〜 アイガー
〜 ユングフラウ・ヨッホ
= 11月30日(土) =
本日は、できるだけ好条件で目的地(ヨーロッパ最高所の鉄道駅)に到着したいので、なんと、早朝7時に、ホテルを出発しなければなりません・・・そのため、のんびりとホテルのレストランで朝食を食べる時間が無く、前夜に配布された朝食(ホテルが作ってくれたもの)を、各自が自室で食べてから、7時までにチェックアウトを済ませてバスに集合することになりました。
これが、その朝食・・・一見すると、なんだか淋しく見えてしまう、「ハムサンド&ヨーグルト&オレンジジュース」の3点セットですが、ここはヨーロッパですから、まあ標準的な朝食メニューだと言えるでしょうね。
ちなみに、8年前の2016年に、「飯田史彦と巡る、パリの3大美術館 & モン・サン・ミッシェル(ユーロスターで行くロンドン1日観光付き)」(詳細なツアー・レポートは、こちらをご参照)を開催した際には、ロンドンのホテルをチェックアウトする時、やはり同じように、ホテルが用意した朝食セットを食べましたよ。こちらが、その証拠写真なのですが・・・
・・・ご覧のように、「小さいパン3種、ヨーグルト、子供用(と書いてあります)のリンゴ果汁入りウォーター、ケロッグの小型シリアル、小さいリンゴ丸ごと1個」という、こちらもまた、いかにもヨーロッパ風の内容でしたよ。私が知る限り、英国人やドイツ人は、リンゴが大好きで、自宅でも職場でも(時には歩きながらでも)、丸ごとかじりながら食べるんですよねぇ。
(思い起こせば、その昔、ビートルズのレコードやCDにも、アップルの絵が描かれていました・・・英国もドイツも、日本で言えば東北地方のイメージに近い寒い土地なので、リンゴがたくさん収穫できるのでしょうか? ロンドンに住んだことのある私ですが、英国がリンゴの大産地だという印象は、残っていませんが・・・)
さて、なんとか頑張って6時に起床し、寝ぼけマナコのまま、這うようにしてバスに乗り込んだ、めちゃ朝に弱い私・・・
JTBさんからご提案があり、私も了解したとはいえ、いざ当日になってみると、早朝6時に起床するのは、辛すぎて泣きました(涙)。いま、私のHPの「お知らせ&メッセージ」のページを読み直してみると、日本時間の午前7時50分に更新し、無事にドイツに着いたことを報告していますから、現地時間の23時50分までは、自室でパソコンに向かっていたということ・・・その後にシャワーを浴びて、午前1時頃に就寝しましたので、5時間ほど眠っただけで起床したことがわかります。
日本とは時差があるとは言え、ふだんは3時〜4時の間に就寝し、6〜7時間ほど眠って、9時〜11時の間に起床する習慣の私ですから、6時に起きるというのは、「めちゃ早起き」という感覚なんですよねぇ(涙)・・・一方で、ふだんから5時までには起床していらっしゃるという女性は、「うっかり6時まで、眠りすぎました〜」と、元気一杯のご様子ですよ。
(文筆家や研究者にありがちの、典型的な夜型生活を送る私ですが、死にかけてしまった脳出血手術以後は、医師から「必ず6〜7時間は眠って、脳を充分に休ませなければ、今度また出血したらお終いですよ」と、大いに脅されております)
ところで、次の写真の道路標識が、何を意味しているのか、ご存じでしょうか?
これは、ヨーロッパで大量に目にする、「ラウンドアバウト」(自由に出入りすれば良い環状交差点)の標識・・・信号機を設置しなくて済むため、赤信号で止まる必要が無く、とても効率的なんですよ。英国で運転して、「ラウンドアバウト方式」に慣れてしまった私は、日本の「信号機方式」に、イライラしてしまいます・・・なにしろ、見渡す限り向こうまで車も人もいないのに、信号が「赤」だというだけの理由で、いちいち車を完全に止めて、じ〜っと待たなくてはならないのですから。
( >_< )
さて、「チューリッヒ」から「グリンデルワルト」までは、約150km、2時間半ほどの予定。日本に当てはめると、だいたい、「京都 〜 名古屋」間や、「東京
〜 富士山」間くらいに相当しますので、決して、無理な移動距離ではありません。ただし、高速道路ではなく、一般道を利用するしかないうえ、途中からはカーブの多い山道に入りますから、2時間半ほど必要になるわけですね。
したがって、途中でのトイレ休憩が必須条件なのですが、(日本の「道の駅」に相当する)大きな休憩所に寄ることにすれば、それもまた楽しみになるという仕掛け・・・
これらは、チョコレートで有名な「リンツ」社の、営業車なのでしょうか?・・・運転してみたいような、恥ずかしいような・・・子供たちが、手を振ってくれそうですけどね(笑)。
ちなみに、上記の車のモデルは、下記のチョコレートであるに違いありません!!
休憩所の中には、パン類とドリンク類を提供するカフェや、かなり広い売店があるようなので、興味シンシンで、実態調査してみましょうか。
まず、とても目立つように陳列されており、大いに私の目を引いたのは、こちら・・・ジャケット写真から判断すると、どうやら、スイスやオーストリアなどアルプス地方の、山岳音楽(と勝手に私が名付けました)のCDのようですね。いかにもスイスらしい楽器を演奏しながら、素朴で、のどかで、楽しい感じがする、スイスらしさ炸裂の音楽を奏でているのであろうことが、これらの写真から、容易に想像できませんか?
たとえば、上記写真の最上段の右から3枚目に置いてある、「MATTESTAND JODLER」(マットスタンド・ジョドラー)というアーティスト・・・
・・・この合唱団は、アルプス地方らしさ満点の、素晴らしいヨーデル(アルプスの山岳地帯の民謡が発展した歌曲)を、聴かせてくれますよ。ご興味をお持ちの御方は、こちらをクリックして、その独特の歌唱法の美しさを、堪能なさってくださいね!!
うわ〜っ、いかにもドイツ語圏のスイスらしい、(ドイツ風の)硬そうなパンが並んでいますよ。恐る恐る食べてみれば、意外なことに(失礼)、味はとっても美味しいんですけどねぇ・・・この岩石のようにゴツゴツした見た目が、(おしゃれなフランスのパンと比べてしまうと)どうしても、アレなんですよねぇ・・・(笑)
おや? スイスの国土の模様を身につけた、いかにも能天気そうな生き物が・・・なるほど、「SWITZERLAND FUNNY COW」(スイスのおもろい牛ちゃん)と、名付けられていますよ。愛嬌に満ちた目つきで、「ねぇ、買って〜」とラブコールを送られましたが・・・気まずいムードに包まれました・・・
美味しそうなフルーツたちが、並んでいるなぁ・・・と思ってカメラを向けると、その瞬間、たまたま通りかかった旅の仲間(女子高生さん)が、(私の存在に気づかないままで)迷うことなくバナナを取り上げ、可愛らしく去っていきましたよ。これが、その決定的瞬間の証拠写真!!(笑)
さすが、ここはヨーロッパ・・・ドイツ、フランス、イタリアなど、ワイン大国の商品はもちろんのこと、貴重な「スイスもの」も、並んでいますよ。スイスのワインは、生産量が少なく、ほとんど国内で消費されるため、なかなか日本では見かけないのです。思わず、買って帰りたくなりましたが、まだ旅の先は長いので、我慢、我慢・・・
お隣が、本場・ドイツですから、当然、ビールの銘柄も多数・・・私は、泡でお腹がふくれてしまう炭酸飲料が苦手なので、ほとんどビールは飲めませんが(同じ理由でコーラ類も飲めません)、英国式のリアル・エール(超微炭酸であり英国のパブでは定番)であれば、問題なく大丈夫ですよ。
炭酸飲料類は、暑い時に冷やして飲むと、最初の一口だけは爽快で美味しいのですが、すぐに炭酸でお腹が苦しくなるため、頑張っても2口くらいが限界なんです・・・かつて、アサヒビールの本社にお招きいただき、スーパードライを大ヒットさせて意気揚々の広*部長さんと飲んだ時には、立場上(泣く泣く)懸命&必死で頑張った結果、胃が破裂しかけて悶絶し、意識が薄らいだという記憶が・・・ビールをジョッキで飲んでも平気な御方は、本当に尊敬します。
(注1:ここで「ジョッキ」というのは、もちろん「小ジョッキ」のことですよ)
(注2:私は「炭酸」に弱いだけであり、「アルコール成分」には、かなり強いんですよ・・・とは言え、お酒は「舐めるように味わって少しずつ楽しむ」という主義であり、何杯も飲むことはありません)
おっ、こ、これは・・・私の大好物、***ではありませんか!!
ここスイスでは、乳業が盛んなので、***が大量に製造・販売されるようになったのは、当然なんですよねぇ。
うっかり名前を口にすると、食べたくなって我慢できないため、ここでは伏せ字にしておきますね・・・ほら、これを書いている今も、近所のコンビニに走って、好物の「とろける***」や「カマンベール***」や「三角形のやつ(名前は失念中)」などを、めちゃ入手したくなってきましたよ・・・
どうしてくれるんですか!? ( `―´)ノ(怒)
おおっ、こ、これは・・・私の大好物、******ではありませんか!!
ここスイスは、乳業が盛んなので、世界で初めて「ミルク******」が開発されるなど、******が大量に製造・販売されるようになったのは、当然なんですよねぇ。
うっかり名前を口にすると、食べたくなって我慢できないため、ここでは伏せ字に・・・と書いている途中で気づきましたが、なんと、今すでに、その******(近所の輸入品店「KALDI」で買ってきた洋酒入りのボンボン)を食べながらパソコンに向かっていますので、わざわざ伏せ字にする意味など皆無なんですよねぇ、これが・・・
(^_^;)
(ついでに、この機会をとらえて強調しておきますが、私が好む******は、「お酒入りのボンボン」ですから、お忘れなきように・・・お酒の種類は、何でもOKですよ)
う〜ん・・・いかにもヨーロッパらしい、典型的なサンドイッチが、大量に並べられて、どんどん売れていきますよ。見た目はシンプルすぎて殺風景(笑)ですが、仕方なく食べてみると、味の濃いチーズやハムが挟んであるため、意外と美味しいんですよ。(つまり、これらのような欧州定番のサンドイッチを、美味しく食べるための秘訣は、「ぜんぜん期待しないでおくこと」ですね)
またしても、バスの表示板に、不思議な文字が現れていますが・・・どうやら、現在、8時台のようですよ(笑)。そして、前方には、「ユングフラウ地方」と書かれた看板が・・・ついに、あこがれの「アルプス山脈」へと、突入するに違いありません。
しかし、肝心のお天気は、ご覧のような曇り空・・・う〜ん、悪い予感が・・・
パッとしない曇り空ではありますが、しばしば鉄道と並走したり、踏切を通過しますので、子供の頃から鉄道マニアとして育った私(母方の祖父が国鉄の駅長でした)にとっては、大満足の車窓風景・・・平地が少ない山岳地帯では、道路も線路も同じ谷間を通るしかないため、かなりの長距離にわたって、仲良く並んでいるんですよ。
しだいに「グリンデルワルト」に近づくと、「あっ、見て見て、ハイジの家だらけ!!」と、あちこちから歓声が!!
ツェルマット(名峰マッターホルンの登山基地)と並んで、アルプスを代表する2大リゾート地として有名な、「グリンデルワルト」・・・全世界の登山家の聖地であるこの町からは、「ユングフラウ」「アイガー」「メンヒ」という、4000km級(富士山よりも高い)の3名峰の雄姿を、間近で眺めることができるのです。
人口は約4千人で、世界遺産に登録されている「ユングフラウ 〜 アレッチ 〜 ビエッチホルン地域」への観光や、登山、トレッキング、スキーなどの拠点として、多くの観光客で賑わっています。数多くのホテルやレストランが点在し、駅前には、日本人スタッフが常駐する日本語の観光案内所や、日本の登山用品ブランド「モンベル」の大型店もありますよ。
ちなみに、次の写真が、「グリンデルワルト」の駅前風景・・・この1枚に、この町の魅力が凝縮されていますよね。(今回は駅前を通りませんので、我々が撮影したものではありません)
また、登山シーズンである7〜9月に来ると、「グリンデルワルト」と周辺の山々は、こんなに美しいんですよ・・・(もちろん、我々が今回撮影した写真ではありません)
我々のバスは、目的地の「ユングフラウ・ヨッホ」駅(ユングフラウ鉄道)に向かうため、まずは、「アイガー・エクスプレス」と名付けられた、最先端ロープウェイの駅を目指します。次の写真に並ぶ標識の一番上に、「Jungfraujoch」と書かれているのが、最終目的地ですよ。
予定通り、9時すぎに到着したのが、「グリンデルワルト・グルント」駅・・・ここで、トイレ休憩を兼ねた時間調整を行ってから、待望の「アイガー・エクスプレス」に乗り換えるのです。
この駅を中心として、「グリンデルワルト」の周辺には、たくさんのスキー場があるようですね・・・「世界中のスキーヤーの聖地」と呼ばれる理由が、わかったような気がします。
ロープウェイに乗るまでの短時間ではありますが、広くて新しい駅の中に、どんなお店が入っているのか、ちょっぴり観察してみましょうか。
うわ〜っ、こ、これは・・・スイスを代表するチョコレート、丸型の「リンドール」などで有名な、「リンツ」の大型店では!?
ご覧のように、明らかな「クリスマス仕様」になっていますので、ふだんにも増して、可愛さ&オシャレ度が、大幅にアップしている模様です。
私が気に入ったのは、これ・・・箱に描かれた美しい光景に魅了され、思わず手に取ってしまいましたが、「いかん、まだ出発地の駅に着いたばかりだし、これから山に登るんだから、また後で!!」と自分に言い聞かせ、涙目で置き直しました。
ところが!!・・・涙目のまま手ぶらでリンツを出た私の背後には、この時点で大量のチョコレートを買い求め、大きなビニール袋をいくつも抱えて山に登った、勇敢すぎる御方(旅の仲間)も存在したそうですよ。まるで、近所のスーパーマーケットに、ちょっと買物に来られたかのような気軽さに、尊敬の念を抱かないではいられません。
\(◎o◎;)/
おっと、乗り遅れないように、ロープウェイ乗り場へ急ぎましょうか。
2019年に誕生した、世界でも最先端のロープウェイが、この「アイガー・エクスプレス」・・・「グリンデルワルト・グルント」駅から、「アイガー・グレッチャー」駅までを、15分で結んでいます。
全26席、44のゴンドラ(キャビン)で、毎時最大2200人を、運ぶことができますよ。2200人と言えば、宝塚歌劇の殿堂「宝塚大劇場」が、びっしり埋まってしまうほどの人数!!(マニアックすぎる例えで、ごめんなさい)
我々一行で、数台のゴンドラを借り切って、さあ、出発進行!!
\(^o^)/
旅の思い出として、このような「乗車記念パスポート」を、全員に、プレゼントしてくださいましたよ。
見下ろせば、美しい針葉樹林たちも、我々を歓迎してくれているよう・・・
どんどん下界が遠ざかって、ますます高度が上がっていくと・・・
ついに、あこがれの「アイガー北壁」が、目の前に迫ってきますよ!!
出ました!! これが、かの有名な、「アイガー北壁」!!
ドイツ語で「アイガー」というのは、「人を食べる鬼」という、恐ろしい意味・・・
世界の登山家たちの「あこがれの絶壁」として、圧倒的な第1位を誇るのが、ご覧のような「アイガー北壁」なのです。これほど危険な急斜面の崖を、何十時間もかけて登ろうとするわけですから、もちろん、大量の死者が出ていますよ(涙)。救助活動も極めて困難なので、遺体のままで、数年間ぶら下がっていたという御方も・・・
( >_< )
この「アイガー・エクスプレス」は、3本のロープで支えるため、ゴンドラの安定性が、格段に向上しているとのこと。
ただし、予想をはるかに上回る、ものすごいスピード!!・・・鉄塔を通過する際には、かなり大きく揺れるため、女性陣が、思わず声を上げていましたよ。私の冷静な観察・分析によりますと・・・10代〜20代の女の子たちは、「きゃ〜つ!!」と可愛らしい声を上げ、それ以上のご年齢のご婦人方は、「おお〜っ・・・」と低音で、うなっておられた印象です。一方で、男性陣の方々は、「し〜ん」と無言を貫きながら、静かに試練に耐える感じ(笑)。
失礼ながら、つい、何事も鋭く観察・分析してしまうのが、私のような「学者」の習性ですので・・・(^_^;)
世界有数と言われる絶景の中で、鉄塔を1本づつ通るたびに、「きゃ〜っ!!」「おお〜っ・・・」「し〜ん」と、さまざまな反応が入り乱れる・・・これほど贅沢なアトラクションは、世界中の遊園地を探しても、見当たらないはずですよ。
ふと気づくと、薄曇りだった空が、どんどん明るくなってきて、青色が増してきているのがわかります。まさかとは思いますが、「もしかして、本日は快晴になってくれるのでは???」と、期待に胸が高鳴りますよね。
言葉では表現できない絶景に包まれて、皆さん、(鉄塔を通過する瞬間以外は)声も出ないほど見入りながら、幸せそうに撮影なさっていますよ。
なお、「世界最先端ロープウェイ」の乗り心地は、どうしても、静止画でお伝えするのは不可能(涙)・・・つきましては、こちらをクリックして、「光の学校」スタッフが撮影・編集した「動画」でのご紹介を、ご覧になってくださいね!!
もちろん、私も嬉々として、撮影に夢中・・・下車後に、「しまった、カメラ画面ばかりを見てしまい、肝心の本物の景色を、自分の目で見るのを忘れていたぞ!!(涙)」と反省し、その悔しさを、帰路で晴らしましたよ(笑)。
(私が手に持っているのが、もう10数年前に購入した、わずか2万数千円のデジカメ・・・今では「デジカメ」という言葉さえも死語ですが、独特の表現力を大いに気に入り、その後も大切に使い続けていますよ。写真機マニアの世界には、今でも、この機種の大ファンが多いため、ネット上の専門店においては、中古品でも数万円、新品だと10〜20万円で取引されているほどなのです)
やがて、澄み渡った空は、ますます青色を増してきて・・・
なにやら、駅のような建物が見えてくると・・・
やはり、「アイガー・グレッチャー」駅の雄姿でした!!
猛スピードで天空を駆けた、ドラマティックな旅を終え、大満足の私たち・・・
たまたま、旅の仲間が撮影した1枚に、カメラを手にしながら歩く、私の姿も写っておりました・・・
この「アイガー・グレッチャー」駅は、いま乗ってきた「アイガー・エクスプレス」から、これから乗る「ユングフラウ鉄道」への乗換駅・・・下に見える線路が、「ユングフラウ鉄道」の路線ですよ。鉄道マニアの私ですから、「上空から線路を見下ろせる」という貴重な場所を発見すると、ただちに直行!!
上記写真の反対側を見ると、これから我々も突入していく、「ユングフラウ鉄道」の長〜いトンネルの入り口が・・・鉄道少年の血が騒いで、ワクワクが止まりません!!
おや? スキー板やスノーボードを持つ大勢の人々が、駅から外に向かっていますが・・・
なんと、この駅から下界まで、滑って降りようという、たくさんの冒険者たちの姿が!!(ちなみに、今では誰も信じてくれませんが、まだ細かった30代までは、私もスキーに行くのが趣味で、各地のスキー場を巡りましたよ・・・正確には、「滑り降りること」ではなく、「冬山の景色を楽しみ、その後に天然温泉で温まること」が、大好きだったのですが・・・)
スキーヤーたちを横目にしながら、せめて私は、撮影に専念・・・「アイガー北壁」の端っこと、その向こうにそびえ立つ「ユングフラウ」の山頂を、ご機嫌で激写中ですよ。
まさに、この時に撮影した写真が、こちらです・・・ほら、鉄枠の隙間から撮っていることが、よくわかりますよね。
駅の売店をのぞいてみると、お子様用のお土産を中心に、さまざまな商品が並んでいますよ。思わず、スイス国旗の服を着たクマちゃんに手を伸ばしてしまい、「いかん、これから山に登るんだから」と、あわてて元に戻した私・・・正直、クマを見ると、他人に思えないんですよねぇ(笑)。
なんと、私の好みにピッタリの記念品を発見!!・・・もちろん、ただちに購入しましたよ。牛が首につけている、可愛らしい「カウベル」(牛鈴)です。(帰国後、「光の学校」の「あそこ」に、ぶら下げておきましたので、探してみてくださいね)
こちらの「Soba」(日清のカップヌードル)は、今回の旅の途中、あちこちのお店で目にしましたよ。今や、「そば」という食べ物は、欧州各地に広がっているのでしょうか?(こうして日本文化が世界に広がるのは、嬉しいことですけどね)
さて、集合時刻が迫ってきましたから、いよいよ、登山電車に乗り換えましょう!!
この「ユングフラウ鉄道」は、なんと、100年以上も前に開通・・・1919年に開業したそうですが、日本では「大正8年」ですから、スイスの鉄道技術の高さに、驚かされますよね。
車内は、こんな感じ・・・次の写真が全てを物語っており、正直、これ以上の表現が見つからないのですが、「こんな感じ」の一言で済ませてしまっては、「文筆家」として失格ですよね(笑)。閑散期なので、座席は空いていますから、各自で好きな場所に陣取って、のんびりと過ごしています。
窓の外は、ず〜っと、真っ暗・・・なにしろ、「アイガー・グレッチャー」駅を出ると、すぐにトンネルに入り、終点の「ユングフラウ・ヨッホ」駅まで、すべての線路がトンネルの中にあるのですから。
ただし、途中で一か所だけ、トンネル内に設けられている、「アイスメーア(氷の海)」駅に、5分間だけ停車しますよ・・・この5分間で、我々乗客が、「高度順応」(標高の高さに体を慣らせる作業)を行うのです。これを行っておかなければ、多くの人々が、頭痛や吐き気など、「高山病」の症状に襲われてしまうとのこと。
わずか5分間の停車時間ですが、「アイスメーア」駅では、大きな展望窓から、外を眺めることができますよ。
なるほど、「氷の海」という駅名の意味が、よ〜くわかります!!・・・途中の駅でさえも、これほどの絶景なのですから、終点の「ユングフラウ・ヨッホ」駅から目にする景色への期待が、ますます高まってきますよね。
ものすごい絶景を目にして、すでに大満足の我々ですが、大急ぎで電車に戻ります・・・万が一、停車5分後の出発時刻に遅れても、乗客を置いたまま勝手に発車することはしないそうですから、まあ安心ではあるのですが・・・
(写真の右端に見える2名様は、男の子が母親から叱られている姿ではなく、大柄な女性ガイドさんと小柄な男性ガイドさんのお2人が、まじめに打ち合わせをなさっているところですよ)
5分間の停車で「アイスメーア」駅を出発すると、ようやく車掌さんが、切符を検査するために出現・・・かなり揺れる電車の中で、立ちながら果たすお仕事ですから、誠に、ご苦労さまです・・・
m(_ _)m
乗車時間30分ほどで、ついに、ヨーロッパで最も標高の高い鉄道駅、「ユングフラウ・ヨッホ」に到着・・・トンネルの外には、どのような景色が広がっているのか、まだ何もわからない状態ですから、皆さん、なんだか不安そうな表情。
大きくて目立つ看板には、「ようこそ、欧州最高所の駅・3454メートルへ」と、歓迎の言葉が書かれていますが・・・本当に、これほど素晴らしい光景を、目にすることができるのでしょうか?
よくもまあ、こんなところに、天文台(その一部が展望台)を建てようなどと、思いついたものですねぇ・・・人間って、本当にすごい!!
天文台の工事計画を発表した時には、荒唐無稽な夢物語として、「工事は不可能だし採算も取れない」と、世間から大笑いされたそうですが、今では世界屈指の観光地なのですから、「お見事!!」と称賛するしかありません。人類や人間社会は、このようにして、「世間の笑い者になりながらも、新たな道を果敢に開拓する挑戦者たち」により、発達・発展してきたわけですね。
(この私も、30年前に「生きがい論」を世に問い始めた時には、旧世代の学術界から大いに笑い者にされましたので、勝手な親近感で一杯です・・・笑)
次の解説図からわかるように、「ユングフラウ・ヨッホ」駅は、大きな岩山(スフィンクス岩)の中に設けられており、「地中エレベーター」に乗り換えて、「スフィンクス展望台」まで登る仕組みです。
登山電車のホームを離れて、ゴツゴツした岩肌丸出しのトンネルを、ドキドキしながら歩いていくと・・・
そこには、目的地である「スフィンクス展望台」まで登るエレベーターが、待っていましたよ。富士山頂にも匹敵する高所まで、1年中、トンネル電車とエレベーターで登ることができるとは、スイス人のやることって、ビックリ仰天するほど、日本人離れ(笑)していますよね。
皆さん、これから目にする光景を想像しながら、「ドキドキ&ワクワク」が最高潮に達した表情で、乗り込んでいきますよ。
おや? どなたが撮影してくださったのか、次の1枚には、私の後ろ姿が・・・この私、頼りがいのありそうな「後ろ姿」だけには自信を持っていますので(笑)、どんどん写して結構ですよ。
エレベーターの扉が開くと、そこには・・・うわ〜っ!!
\(◎o◎;)/
雲一つ無い青空のもとで、夢にまで見たアルプスの絶景が、目の前の現実として、広がっていましたよ!!
これが、海抜3572mに建つ、「スフィンクス天文台」・・・「スフィンクス」という名前は、これが建っている、山頂の岩の名前に由来するそうですよ。
この「スフィンクス展望台」からは、名峰として知られる、「ユングフラウ」「アイガー」「メンヒ」という3つの山を、すべて、わずか数kmの距離から観賞できるのです!!
こちらは、いま登ってきた、「グリンデルワルト」の方向を、見下ろした光景・・・
上記写真の「この部分」に、「グリンデルワルト」らしき家並みが見えていることに、お気づきでしょうか?
こちらが、名峰「メンヒ」の全景・・・「メンヒ」とは、ドイツ語で「修道士」の意味だそうですから、その名前を知ると、ますます荘厳に見えてきますよね。
展望台の手すりを入れて撮影すると、まるで、威厳に満ちた立派な修道士が、すぐ目の前に現れて、我々に「賢者の言葉」を語りかけてくださっているような・・・
その「メンヒ」から、少し右手に視線を向けると、そこには、雪原の上で目立っている、不思議な模様が・・・
この模様は、この部分だけに見られるため、何らかの人工的な作業の成果だと思われますが・・・いったい、誰が、何の目的で、どのようにして作成したのでしょうか?
(◎_◎;)
残念ながら、この模様の正体&真相については、さっぱり、わからないままで終わりました・・・ここは「天文台」ですから、おそらく、自然現象や気象を観測・分析するスタッフの方々が、何らかの研究のために、専門的な機具・機械を用いながら、深い意味を込めて作成なさったのでしょうが・・・
さらに、少し右側に視線を向けると、そこには、ヨーロッパ最長を誇る「アレッチ氷河」の、美麗な御姿が伸びていますよ・・・この展望台から、氷河まで、歩いて降りることもできるそうですが、さすがに、その時間も勇気も、ありませんでした(笑)。
正面に見える山々の谷間を流れているのは、「氷河」(氷の川)なのですから、今この瞬間にも、実際に「川」として、下流に向かって流れて(動いて)いるんですよ。1年間に、数メートルや数十メートルほどの、緩やかすぎる流れではありますが・・・
ああ、まさか、これほどの絶景を、これほどの晴天のもとで観賞できるとは・・・望外の喜びに満たされる一方で、「きっと、持って生まれてきた今生の幸運を、すべて使い果たしたに違いない」と、不安になってしまう私です(笑)。
天文台の建物を取り巻きながら、満面の笑みで大喜びする人々・・・もしかすると、今この瞬間だけを取り上げれば、世界中で、一番幸せな数十名かもしれませんね。
右手の高峰が、海抜4158mの「ユングフラウ」(乙女・処女)・・あの「マッターホルン」(高原のツノ)、「モンブラン」(白い山)と並んで、「アルプスの3名峰」と呼ばれていますよ。
次の写真の中央下部にいる、金髪のオジサンの頭上に、ご注目・・・なんと、色黒の「鳥」の姿が!!・・・ここでは餌(えさ)も見つからないでしょうし、こんなに寒い高所まで飛んで来て、いったい、何をしてるんでしょうか?
(゜ロ゜;ノ)ノ
天文台の建物を左手に見ながら、反対側まで、回り込んでみましょうか・・・
天文台の反対側には、はるか彼方まで広がる、壮大なアルプス山脈が・・・
おや? 次の写真の中央部分の右手に、何やら、不自然な飛行物体が写っていますが・・・
その飛行物体を、拡大してみると・・・こ、これは、いったい!?・・・鳥のようにも見えますが、なんと、すぐ下方に、影のようなものが写っていますし・・・空中なのに、なぜ、影が見えるのでしょうか? まさに、怪奇現象!!
もしや、「鳥」のように見える形状に変身しながら、この場所での我々の行いを監視している、未確認飛行物体( Unidentified Flying
Object )???
(゚Д゚;)
うっかり、その正体を見抜いてしまい、「ケシカランやつ!!」と、「鳥」(の姿をした監視隊)の注意を引いてしまってはイケマセンので、とりあえず、ここは話題を変えましょう・・・(笑)
この幸せすぎる時間も、そろそろ終了・・・階下に降りる時刻が、刻一刻と近づいてきましたので、あわてて撮影に専念する、我々ご一行・・・
おや? 空に、魚が!!・・・と驚いて、よく観察したら、ヘリコプターでした(笑)。(たまたま、写真の左下に写り込んでいるのが、この瞬間の私です)
間違いなく、今生で最高の想い出のひとつになる、この幸せな時間の締めくくりとして、今回の欧州ツアーの仲間たちが揃い、記念写真を・・・
実は、私自身は、「この狭い展望台に60人が集まるのは、他の人々に迷惑をかけるので、ここでの集合写真は、やめておきましょう」と断ったのですが、ツアーガイドさんたちが、「いえ、ぜひ撮りましょう」と強引に集合をかけて撮影したので、正直、私は迷惑していたのです。(周囲の観光客たちから、「だからマナーを知らない集団主義の日本人は嫌い」と思われたら困るので、早く撮影を終えたいと思い、複雑な笑顔をしております)
しかし、今思えば、これほどの好天に恵まれたという奇跡の価値を、何度も訪れて悪天候に泣かされた経験で熟知しているからこそ、ガイドさんたちは「ぜひ!!」と強要なさったのだということを、よく理解できるのです。したがって、今の私は、あの時に私の意見を無視して集合写真を撮ってくださったガイドさんたちに、心から感謝しております。(おかげで迷惑をかけてしまった、他の観光客の方々には、申し訳なく思っておりますが・・・他者に迷惑をかけないで生きる人生など、決して実現不可能だということですね、ハイ・・・笑)
※ 皆さん、心から幸せそうな満面の笑みなのですが、プライバシー保護のため、はっきりとお見せできないのが残念・・・(もちろん、参加者の方々には、JTBさんから、鮮明な記念写真が送付されていますよ)
実際、後でJTBさんから教わったのですが・・・この日の前日まで何週間も天気が悪く、この日の翌日から、また天気の悪い日々が続いたので、本当に、「奇跡の1日」だったそうですよ。私自身は、1人で旅に出ると悪天候が多い「雨人間」なのですが、大勢で旅に出ると好天に恵まれるので、「晴れ人間の仲間たちと出会える」という、不思議な幸運を持っているに違いありません(笑)。
そんなふうに、思い起こせば・・・「飯田史彦と巡る、フランス&スイス&イタリア、大自然と歴史と芸術の旅」と題して、2019年に開催したツアー(参加者40名満席)では、世界的名峰「マッターホルン」を訪れましたが、ご覧のような晴天!!
マッターホルンに何度も登頂なさったという、経験豊富な現地ガイドさんも、「こんなに天気が良い日は、1シーズンに数日しかないので、仕事なんかしていないで登りに行きたい!!」と、真顔になっていましたよ(笑)。
山麓に広がる登山基地、「ツェルマット」の街のホテルの自室からは、この日の早朝、朝焼けに光るマッターホルンを望むことができ、本当に幸せでした。前回の旅も、今回の旅も、思いがけない奇跡の好天に恵まれたので、やはり私は、今生での幸運を、使い果たしてしまったに違いありませんね!!
( >_< )
(ただし、自分では、「1回の人生において、使える量が限られている幸運の、使い時を間違えなかったぞ」と、自己流解釈&自画自賛しておりますが・・・笑)
さて、本題である、今回のツアーに戻って・・・
絶景に大満足した我々は、「スフィンクス展望台」を後にして、いったん「ユングフラウ・ヨッホ」駅まで降りてから・・・
さらに、駅の下部の氷河の中に建設されている、「氷の宮殿」へと向かいましたよ・・・このジオラマが、その入口のシンボル。
旅の仲間の、小学1年生君が、興味シンシンで、見入っていますよ・・・昔の私にソックリで、めちゃ可愛いですねぇ!!(前夜のチューリッヒにおいて、うめき声を上げながら腰を壊してしまった私は、もう、抱っこしてあげる能力を失っておりました・・・誠に、申し訳ない、情けない・・・涙)
トンネルを進んでいくと、謎の絵画が、次々に現れて来て・・・(この地域の昔の様子を、解説しているのでしょうか?)
やがて、「ユングフラウ鉄道」のトンネルを掘る様子が、実際の写真で、臨場感たっぷりに紹介されていきますよ。
うわ〜・・・穴掘り職人(テキトーな名称でゴメンなさい)さんたちからは、「この大仕事を成し遂げてやる」という、誇りと意地のようなものを感じますよね。
まるで、蝋人形のように見えますが、生きている職人さんたちを、実写したものですよ・・・なんだか不自然に見えるのは、写真技師さんが、わざとらしいポーズを取らせたことや、照明の光度が不充分なので、シャッターが開いている時間が長くなってブレやすいため、「絶対に動かないで!!」と強く指示した結果、皆がガチガチに緊張したからかもしれませんね(笑)。(そもそも、当時はまだ、「写真を撮られる」という体験自体が、珍しいことだったでしょうから・・・)
この職人さんたち、ネクタイまで結んでいますが、本当に穴掘りの現場で、これほどオシャレな帽子&服装をしていたのでしょうか?・・・それとも、「写真に撮ってもらえる」という名誉な機会にふさわしいように、うっかり着飾ってしまったのでしょうか?
よく観察すると、帽子や服が、岩の破片や砂ぼこりで、かなり白く汚れているように見えますから、まさかとは思いますが、これが仕事中の正装だったのかも・・・この仕事に誇りを持って懸命に働く、誇り高き男たちだからこそ、服装にもこだわりがあったのでしょうか?
危険な穴掘り作業を続ける中で、数多くの死者や負傷者が生じてしまったとのことで、命を失った大勢の方々のお名前が、トンネル内に大切に書かれていましたよ・・・とにかく、本当に、ご苦労さまでした。ここで働いてくださった、多くの方々のご尽力と、尊い犠牲のおかげさまで、私たちが、これほど楽しい体験を、楽々と味わうことができています。未来に生きている私たちを、これほど幸せにしてくださって、本当に、ありがとうございました。
m(_ _)m
・・・などと、さまざまな思いを抱きつつ、我々は、さらに階段を降りて、氷河そのものを触りながら歩けるという、「氷の宮殿」に入っていきますよ。
もちろん、氷点下の気温ですから、触る手すりも冷たくて・・・なんだか緊張しながら、慎重に足を降ろします。
どんな言語を話す人でも、この絵を一目見るだけで、伝えたいことが瞬時に理解できますから、まったく言葉は不要ですね(笑)。
前も後ろも、右も左も、上も下も、すべてが氷・・・「ここは氷河の中なのだ!!」という現実を、痛感しながら歩みます。
どなたかが撮ってくださった、私の後ろ姿・・・カッコ良く颯爽(さっそう)と歩いているように見えますが、実のところは、「滑って転んじゃったらカッコ悪いなぁ」と、ビクビクしてるんですよねぇ(笑)。
ほら、一歩間違えると、みんなの目の前で、こんな姿になっちゃいますからねぇ・・・男のプライドに関わる、大問題ですよ、これは(笑)。
(^_^;)
氷の上を歩くことに、ようやく慣れてくると、色々な彫刻たちが、迎えてくれるようになりますよ。しばらくは、氷の上を歩く練習に専念させておき、しだいに慣れてきて、足元から目を離しても大丈夫になる頃に、ようやく展示物を登場させる・・・安全性を考え抜いた作戦に、感心してしまいます。
氷の宮殿を抜けて、レストランに向かうはずが、迷ってウロウロしていたら、たまたま外に出てしまったという、幸運すぎる御方から頂戴したのが、次の写真・・・実は、この場所、「アイステラス」と呼ばれる、有名な観光名所なんですよ。
JTBさんから、「時間が無くなったので、アイステラスに出るのは無理」と宣告されてしまい、(私を含む)ほとんどの仲間たちは、レストランに直行したのですが・・・はぐれてしまって迷ったおかげで、偶然、外に出ることができたとは、うらやましすぎるぞ、コラァ!!
( `―´)ノ
(当然ながら、昼食には、遅れて参加なさっていましたよ)
JTBさんの指示に従って、まじめにレストランへ直行した我々が、「トップ・オブ・ヨーロッパ」という素敵すぎる名前のお店で、ワクワクしながら出現を待っていたのは・・・
そうです、そうなんです、まさしく、これですよ・・・待ちに待ったスイス名物、その名も「チーズフォンデュ」ちゃんです!!
ほら、見てくださいよ!!・・・標高3000mをはるかに超える、スイスの名峰の上で、これほど美しい景色を観賞しながら、美味しいチーズフォンデュに舌鼓を打つ・・・人生に何度か訪れる、「最高に幸せな食事」の瞬間が、この1枚に凝縮されていますよね。
何らかの食材を用いた(笑)、私の嗜好にピッタリの濃厚なスープや・・・(料理名に詳しくないため、ごめんなさい)
何らかのパスタ(笑)も登場し・・・(料理名に詳しくないため、ごめんなさい)
そのパスタに添えられた、何らかのソース(笑)も、好評でしたよ・・・(料理名に詳しくないため、ごめんなさい)
もちろん、最後を締めるのは、こちら・・・(さあ、皆さんご一緒に!!)「何らかのケーキ」に決まっていますよ!!(笑)
なお、「トップ・オブ・ヨーロッパ」で提供された料理の詳細は、食材や料理名に詳しくない私の言葉でお伝えするのは不可能(涙)・・・つきましては、こちらをクリックして、「光の学校」スタッフが撮影・編集した「動画」でのご紹介を、ご覧になってくださいね!!
あちこちで、楽しそうに酒盛りする乾杯の声が、響き渡っていますよ。
生涯の想い出に残る、本当に幸せな時間でした・・・
レストランの近くの売店では、スイスらしい絵柄のお酒が売られていて、大きな文字で「 SWISS MADE 」と、誇らしげに明記されていますよ。
これは、とても大切なこと・・・私が知る事実として、ロンドンやパリなど、大きな都会になるほど、土産屋さんで売られている商品の多くが、アジアの*国製だったりしますから、私は必ず製造国名を確認して、現地で製造された商品だけを買うことにしています。(特に、誰かにプレゼントする場合には、「ヨーロッパのお土産なのにアジア製」だったりすると、内心ではガッカリされますので、気をつけなくちゃね)
さあ、「ユングフラウ・ヨッホ」駅を後にして、再び、登山鉄道で下りますよ。この写真は、車掌さんが配ってくださった、記念品のチョコレート・・・うっかり、即座に食べてしまったので、包装のみの写真ですが・・・
帰路も、「アイガー・グレッチャー」駅で下車して、「アイガー・エクスプレス」に乗り換えます。短い空き時間を活用して、お店に入ってみましょうか・・・
う〜ん、またもや、硬そうなパンたちの、オンパレード!!
( >_< )
このパンで、うっかり人を殴ったら、流血の大惨事になりそうですよ!!
( >_< )
思わず、日本のコンビニやスーパーに並んでいる、「ふわふわの菓子パン」たちを、懐かしんでしまう私・・・これはこれで、勇気を出して食べてみると、とても美味しいんですけどね。(まじめに解説すると、ヨーロッパでは、スープに浸して食べることも多いため、パンが硬くても、浸せば柔らかくなって、問題は生じないんですよ)
ん? MIKADO?・・・「みかど」と言えば「帝」であり、「最高権力者」を意味する日本語ですが、なぜ、グリコのポッキーの商品名に?
ちなみに、英語では「エンペラー」、ドイツ語では「カイザー」ですから、よほど強い人というイメージであり、可愛らしいポッキーには、似合わないような気が・・・例えば、日本で、ポッキーの箱に「エンペラー」と書いてあったら、「ん?」と考え込んでしまうかも・・・なるほど、わざと不似合いな名前を付けて、人目を引こうという戦略でしょうか?(笑)
さて、予定の時刻が来ましたので、再び、「アイガー・エクスプレス」に搭乗しますよ・・・早朝に乗った時よりも、太陽の日差しが強くなって、景色も明瞭に!!
ちなみに、次の写真の中央やや下で、姉に抱かれて爆睡しているのは、チーズフォンデュに含まれていたアルコール成分の効果により、心地良く酔っぱらってしまった、小学1年生・・・なんと、チーズフォンデュのおかげで、小学1年生にして「飲酒」を経験したわけですから、将来、大物になること間違いなし!!(目の前にいた私が、「それ、お酒が入ってるからダメ!!」と、母親に知らせるのを忘れていたのが原因ですので、誠に申し訳ない・・・)
あこがれていた「アイガー北壁」も、これが見納め・・・しかし、そう考えると淋しくなるので、「いつの日か、またね〜!!」と、声をかけておきますね。実際、私は誰に対しても、「さようなら」(
Goodbye )と別れの言葉を口にすることはなく、「それでは、また」とか、「またね〜!!」( See you again )と、挨拶することにしていますよ。
つまり、万が一、私から「さようなら」と言われてしまったら、もう本当に2度と会いたくないのだ、と解釈してくださって結構(笑)・・・よほどのことが無ければ、そんな言葉は口にしませんけどね。(^−^;)
逆に言えば、誰かに「さようなら」と言われたら、とても淋しくなってガッカリしますので、私に対して「さようなら」と発言するのは、絶対に禁句ですよ!!
m(_ _)m
・・・そんな私の思いを乗せながら、「アイガー・エクスプレス」は、出発地点の「グリンデルワルト・グルント」駅に向けて、降下していきます。
ほら、「アイガー」の影が、「グリンデルワルト」の町を覆って、美しくも雄大な光景を、演出してくれていますよ。
民家の一軒一軒が、よく見える位置にまで下りて来ると・・・どの家からも、ハイジが飛び出してくるような気がしますよね(笑)。
民家の裏手に並んでいる、器具類や薪(まき)などを、もっとゆっくり観察したいのですが、あっという間に通り過ぎてしまいます・・・
こんな所に友達がいたら、毎年、春・夏・秋・冬と、遊びに来るんだけどなぁ・・・
地元住民らしきご家族が、雪原の上に建つ小さな家から出て、仲良くお散歩なさっていますよ・・・あこがれの「グリンデルワルト」で暮らすことができるとは、ああ、うらやましい・・・
ただし、実際に「スイス人」になりたいかと問われれば、う〜ん・・・スイスには「徴兵制」があるため、戦争が起きたら、民間人も「兵士」として戦わなければならないのですが、もう還暦を迎えた私には、そんなこと無理なんですよねぇ・・・しかし、よく考えてみると、こんな年寄りには召集令状が来ないでしょうから、大丈夫か(笑)。
皆さん、しばしば誤解なさっていますが、「スイスは永世中立国だから、軍隊を持たないし戦争もしない」という、まるで理想郷のようなイメージは、勘違いなんですよ。「永世中立」というのは、「他国と組んで戦争を仕掛けることはありません」という宣言であって、他国が攻めてきたら自国だけで撃退しなければならないため、強大な軍備・軍隊と徴兵制を持っており、いつでも戦争ができるよう充分に備えているのです。「誰とも戦争したくないからこそ、誰も攻めて来られないほど強力な軍事力を持っておく必要がある」という、きわめて現実的な戦略を採用しているわけですね。(例えば、国民全員を収容できるほど、ものすごい数の「核シェルター」が、全国規模で設置してあるとのこと)
・・・などと、余計なことまで考えているうちに(笑)、夢のように楽しかった2度目の空中旅行を終えて、「グリンデルワルト・グルント」駅まで戻ってきましたよ。
バスの出発時刻まで、駅の中のお店たちを、見物して回りましょうか。
やはり、真っ先に興味を抱いてしまうのは、食べ物ということで・・・果物、野菜、キノコなどが、分別されることなくゴチャゴチャと売られていますが、ヨーロッパでは普通のことですよ。
う〜ん、なんだか、このお店には、スイスやドイツの他店よりも、柔らかそうなパンが多いような気がしますが・・・この駅を訪れる観光客の中では、特に日本人が多いからでしょうか?
・・・とは言え、やっぱり、定番は、こちらの「プレッツェル」ですよね。大好きな「プレッツェル」について語り始めると、つい熱くなってしまいますので、また後日に・・・(笑)
もちろん、本場ですから、こちらも大量に売られており、その種類の豊富さに、ビックリ仰天・・・もはや、文字にする必要も、ありませんよね(笑)。
ソレが大量に売られているとなると、当然、ここはスイスですから、コレも大量に売られていますよ。ほら、見てくださいよ、この品揃えを・・・この店が特に充実しているわけではなく、スイスでは、どのお店に入っても、このような光景が広がっていることを、お約束できます。
一方で、デザート類になると・・・日本人の私にとっては、正直、日本のコンビニやスーパーの方が、はるかに優れた商品を販売していると、断言してしまいましょう。ただし、なぜ、「日本人の私にとっては」という条件付きなのかと申しますと・・・私の経験上、国や民族が異なれば、「美味しい」と感じる味覚の特徴が、かなり異なるからです。
実際、日本でコンビニのデザートを買う外国人観光客の中でも、かなり評価が異なるのだそうですよ。日本のコンビニのデザートは、「甘すぎる」とか「甘味が足りない」とか、「包装が綺麗で素敵」とか「過度の包装が多くて資源を無駄にしている」とか・・・
まあ、私自身は、見た目とは違って(笑)「グルメ」(美食家)ではありませんので、どの国で食べても、たいていのデザートは「美味しい」と感じますが・・・ある場所で出された「昔ながらのキャロットケーキ」だけは、どうしても無理でした(涙)。
おや? これは、まさしく、「巻き寿司」(細巻き)に違いありませんが、「ZENBU」(全部?)という商品名に、かなりの違和感が・・・もしかすると、「全種類のお寿司が入っています」という意味なのでしょうか?
ところが、よく観察してみると、あらゆる商品に「ZENBU」と書かれていますので、「ZENBU」というのは、この陳列ケースにある商品全体を呼ぶ、「日本食シリーズ」の名称だということが判明します。
しかし、生粋の日本人が名付けたにしては、違和感満点の呼び方ですから、おそらく、「日本語もできる外国人」さんが、独特の解釈に基づいて、「多種多様な日本食を取り揃えていますよ」という意味で、このシリーズを「ZENBU」(全部)と名付けたのではないでしょうか?(このような不思議な日本語のネーミングは、海外で時々目にするものであり、たいてい、上記のような理由で生じるのです)
それで思い出したのですが・・・過去に、私のHPでご紹介した、「不思議な日本語」を2つ、クイズ形式で、(まだご存じない方々のために)ご紹介しておきますと・・・
まず、ドイツのスーパーマーケットの日本食コーナーに飾られていた、次の提灯(ちょうちん)には、何と書かれているのでしょうか?
ハイ、正解は、「嬉嬉ヒレワ」ではなく、「嬉嬉として」ですよ。おそらく、「日本語もできる外国人」さんが、お客様に対して、「喜んでお迎えします」や「ようこそ」(ウェルカム)の意味で、辞書で調べた「嬉嬉として」という日本語を書きたかったのでしょうが・・・残念ながら「ひらがな」と「カタカナ」の区別が苦手のため混同して、「嬉嬉ヒレワ」と書いてしまったのでしょうねぇ。
(゜ロ゜;ノ)ノ
しかし、これでも、まだまだ、準備運動のようなものですよ(笑)。「不思議な日本語クイズ」の本番は、こちらです・・・次の商品解説文は、イタリアのお店で発見したものですが、いったい、何と書いてあるのでしょうか?
(日本語の基本概念を、いったん全て捨てたうえで、頭を真っ白にして眺め直してみなければ、解読は不可能ですよ)
ハイ、正解は、こちらです。
「すっぱさをおさえた高級バルサミコ酢とエキストラバージンオイルの組み合わせ! サラダ・焼肉・焼魚 etc・・・」
!!\(゚Д゚;)/!!
・・・ということで、「不思議な日本語クイズ」のコーナーは終了にして(笑)、食品以外のお土産も、探してみましょうか。
私が今でも、「この時に買っておけば良かった」と後悔しているのが、こちら・・・どれも素敵なので迷っているうちに、集合時刻が迫ってしまい、あわてて店を出たのが失敗でした・・・大急ぎで集合地点へと走ったら、まだ、皆さん、ほとんど集合していなかったんですから(涙)。
ふだんは、「反省すれども後悔せず」という言葉を指針に生きている私ですが、この商品を買いそびれてしまったことだけは、「後悔」しないではいられません・・・
(>ω<。)
左から、「アイガー」「メンヒ」「ユングフラウ」の名前と、その下に標高が書いてありますよ・・・ああ、今こうして拡大してみると、ますます大傑作であることが判明します(涙)。この商品をデザインした職人さん、素晴らしいお仕事ぶりです!!
さらに、こちらの「鳩時計」も、私のお気に入り・・・ただし、「どうせ買うならば、本物の機械仕掛けの鳩時計がいいなぁ」と思い、ここでは買いませんでした。
その代わりに・・・帰国してから、神戸・元町にある、ドイツ直輸入の鳩時計専門店を訪れて、本物を購入してきましたよ。さっそく、「光の学校」の下記の部分(来館者さんがメッセージ・カードを付けてくださる壁の一部)に飾りましたから、ご来館の際には、ぜひ探してみてくださいね!!(・・・とは言っても、かなり目立ちますので、見落としてしまう恐れは皆無ですが・・・笑)
さて、土産屋さん紹介の締めくくりを飾るのは、こちら・・・この「第2巻」をお読みくださった御方には、何が入った箱なのか、すぐにおわかりですよね?
そう、ご家庭で「チーズフォンデュ」を食べることができるという、誠にワンダフルな道具一式ですよ。私の「感性」を担当する「右脳」は、広島弁で「欲しゅうてたまらんのじゃけど」(翻訳:欲しくてたまらないんだけど)とつぶやきましたが、私の「理性」を担当する「左脳」が、「さすがに、これを日本まで持ち帰るのはシンドイんじゃない?」と拒否した結果、購入は断念せざるを得ませんでした・・・
やがて、「グリンデルワルト・グルント」駅を出発した我々のバスは、のどかなスイスの山間(やまあい)を、次の目的地である「コルマール」(フランス)を目指して、ひた走ります。
またもや、鉄道の線路と何度も交差するので、楽しくてたまりません。
スイスの素朴な田舎道は、また違う季節にも、ぜひ通ってみたいですね。
やがて、「 Interlaken 」(インターラーケン:湖の間にある町)という文字が見えてくると・・・
確かに、美しい湖たちが、いくつも現れてきましたよ。(チーズフォンデュによる飲酒効果で、小学1年生は、まだ心地良く爆睡中)
高速道路に乗ったバスは、スイスとフランスの国境に位置する、「 Basel 」(バーゼル)の方向を目指します。
次の地図で、ご確認くだされば、「グリンデルワルト」(地図での表記は「グリンデルヴァルト」)〜「インターラーケン」〜「バーゼル」の位置関係と移動経路を、イメージしていただけますよ。地図の最下部の中央部の左手(グリンデルヴァルト)、その少し左手(インターラーケン)、地図の左端の中央部のちょっと右上(バーゼル)と、移動してみてくださいね。
広大な緑の丘陵地帯を走り、しだいに陽光が薄くなってくると、スイス&ドイツ&フランスが国境を接する「バーゼル」(上記地図参照)が、近づいてきます。3か国の国境が接しているということは、きっと昔から、攻めたり攻められたりして、苦難の歴史を生き抜いてきた町なのでしょうねぇ・・・
(もしも時計が正しいならば)17時03分に、スイスからフランスに抜ける国境施設を、通過していきますよ。昔は、厳しい入国検査が行われたそうですが、現在は、人間(普通車やバス類)はフリーパスで、貨物(トラック類)にだけ検査があるとのこと。
さあ、いよいよ、世界一の観光国:フランスに入っていきますよ!!
\(^o^)/
なお、夕暮れのバーゼルや、バスに乗車したままで国境を超える様子など、スイスからフランスに向かう移動の詳細につきましては、ぜひとも、こちらをクリックして、「光の学校」スタッフが撮影・編集した「動画」でのご紹介を、ご覧になってくださいね!!
《 第3巻 》に続く
(ここをクリック)