飯田史彦と巡る フランス&スイス&イタリア 大自然と歴史と芸術の旅



《 第3巻 》

氷河特急 〜 アルプス越え
〜 ミラノ「最後の晩餐」鑑賞


= 8月19日(月) =



昨日と同じく、恐る恐る、カーテンを開くと・・・

うっ・・・ ( >_< )

厚い雲に覆われて、山の姿は、まったく見えません。

昨日の、雲ひとつない快晴が、
いかに奇跡的な幸運だったのかを、痛感するばかり。

わずか1日ずれていたら、昨日こそが、
このような天候だったはずなのですから・・・(涙)




ベランダから見下ろす屋根たちも、
しっとりと濡れていますよ。




この地方に独特の、薄い岩を重ねた屋根は、
素朴な感じで、大好きになりました。




低い雲がかかるツェルマットの街も、
それはそれで、いい感じですよねぇ・・・

(・・・と、余裕で言えてしまうのも、
昨日の晴天で、満たされているからなのですが・・・笑)




天気も悪いことだし、朝の散歩はやめて、
今朝こそは、豪華な朝食に、時間をかけましょうか。




さすがは「5つ星ホテル」だけあって、
豪華に盛られたフルーツたちも、光輝いていますよ。




ちなみに、ガイドブックによると・・・

スイス人の一般的な朝食は、
コーヒーか紅茶、牛乳かオレンジジュース、
パン、チーズ、ハム、ヨーグルト。

一般的な夕食は、
夏はバルコニーや庭でバーベキュー、
冬はチーズフォンデュ、ミートフォンデュ、シチュー。




酪農国家・スイスの食生活は、ほとんどが「牛」に依存。

肉、ソーセージ、牛乳、チーズ、ヨーグルトなど、
基本は、牛肉製品と乳製品なのだそうですよ。




そんなわけで、チーズの種類が、
こんなに豊富なんです。

迷いに迷って、なかなか選べません・・・




バター&マーガリン類も豊富で・・・




付け合わせの小物類も、多種多様。




単なる「ゆでたまご」でさえも、この気品の高さ(笑)。




シリアル類が多いのも、欧米的ですね。




朝から、各種ケーキ類も、食べ放題。

(密かにケーキばかり食べている女性も、発見しましたよ)




ジャム類の種類も多くて、ジャム好きの私は、心が乱れます(笑)。




迷いに迷ったあげくに、結局のところ・・・

あまりにも普通すぎる、このような選択に落着(涙)。

今になって写真で観察すると、

「あんなに珍しい食べ物があったのに、なんで?」

と、愚かな自分にガッカリしてしまいます・・・

(寝起きの直後で頭が働いていないうえに、
種類が多すぎて、目が回ってしまったのでしょう)




朝から満腹のお腹を抱えて苦しみながら、我々一行は、
「氷河特急」に乗るべく、ツェルマット駅へ。




世界的な知名度としては、
「オリエント急行」と並んで有名な、「氷河特急」。

ツェルマットから、ブリーグ、アンデルマットを経由して、
サンモリッツまでの270キロを、8時間かけて走ります。

(我々が乗るのは、アンデルマットまでの3時間)




平均時速は39キロで、「特急」ではなく「鈍行」・・・

普通乗用車よりも、ずっと遅いのです(笑)。

しかし、だからこそ、車窓の風景を、
のんびりと満喫できるのだそうですよ。




あこがれの「氷河特急」に乗り込みながら、
みんな笑顔で、ワクワク気分。




さっそく、トイレのチェックに走った私・・・

あった、ありました!!

・・・便座が(笑)


それにしても・・・

壁にかけられた予備のロールペーパーが、
めちゃキュートな感じですねぇ(笑)。




各座席に付いているイヤフォンからは、
車窓風景などの解説が、流れていますよ。

(日本語のガイドは、6チャンネルで)




各座席には、立派な案内パンフレットが・・・

深い渓谷、4000m級の山々、291もの高架橋、
91ものトンネルが、我々を待っているとのこと!!




日本人客には、日本語版が配られていますよ。




車内では、ワインなどのお酒も、注文可能。

・・・というか、まだ午前中だというのに、
あちこちから、発注の声が上がっている模様(笑)。




パスタなどの食事も、用意されているとのこと。

全行程を乗る客は、8時間も過ごすわけですから、
当然、食事も必要になりますよね。




さっそく、まずは(笑)、
巨大なアイスクリームから、発注開始。




我々が乗るのは、下図の左下の「ツェルマット」から、
右上の「アンデルマット」までの3時間。




車窓には、アルプスらしさ満点の絶景が、
はるか遠くまで、広がっていますよ。






アルプス山脈の麓(ふもと)では、
単なる廃屋(はいおく)でさえも、オシャレに見えるから不思議。




1等も2等も、全車両が、大きな窓のパノラマカー。








私はと言えば、景色の鑑賞は後回しにして、
「花より団子」とばかりに、おやつを発注(笑)。

商品名は忘れてしまいましたが、
スイスでは、定番のお菓子だそうです。

ビックリするほど、おいしかったんですよ、これ!




現地人女性の売り子さんが通るたびに、
あちこちから、声がかかっていますよ。

「すいませ〜ん!」と、日本語で(笑)。




アルプス地域では、とにかく、
「小屋」のある風景が、ロマンティックなんです。




右端の女性は、
「スイスフラン、あと、いくら残っているかな?」
と、サイフの中身をチェック中。




しかし、なかなか、サイフを手放せないご様子・・・

きっと、愛する人の思い出が詰まった、
宝物のように大切なサイフなのでしょうね!!

(ここには、これ以上のことは書けませんが・・・)

(^ー°)



初対面の仲間たちとも、気心が知れて来て、
思い思いに、幸せな時間を過ごしていますよ。





絶景が現れるたびに、あちこちから歓声が上がります。




あっという間の3時間が過ぎて・・・

我々一行は、「アンデルマット」の駅で下車。




アンデルマット(スイス)は、標高1450m。

人口1300人の小さな町で、主要言語はドイツ語。




南北のアルプス越えと、東西の主要道路の交差点に位置するため、
古くから、重要な宿場町として、栄えてきたそうですよ。




本日のランチは、このお店でいただくわけですね。

これまでの「5つ星ホテル」から一転して、
地方の小さな宿場町の素朴な料理が、出てくるそうですよ。




確かに、素朴すぎるスープが出て・・・

(ところが、味は、おいしいんですよ、これ)




ドイツ語圏ですから、
ドイツ風のポーク・ソーセージと、フライドポテト。

シンプルすぎる田舎料理ですが、
またもや、おいしいんですよ、これも!




そして、最後に、
ヨーロッパの伝統的なお菓子、「キャロットケーキ」。

なにしろ、昔ながらのお菓子ですから・・・

極めてパサパサしており、ほとんど味がなく、
ニンジンの香りばかりが強烈。

そんなわけで、なんと、この私が、珍しく・・・

デザートを、食べ残してしまいました〜(涙)




とはいえ、山小屋風の店内は、
赤ら顔の酒豪男女を中心に、大いに盛り上がっていますよ。

なにしろ、すでに、氷河特急の乗車中から、
顔を赤ワイン色に、染めていらっしゃいましたからねぇ(笑)。




ランチを楽しんだ後は、

「さあ、世界遺産のベリンツォーナと、美しいコモ湖を満喫するぞ!」

と、大いに気勢を上げながら、アルプス越えに出発。




さすがは、アルプスど真ん中の山岳地帯・・・

険しい地形の中を、カーブとトンネルが連続!!




すると・・・

おや? まさか・・・


(◎_◎;)


信じたくありませんが、この光景は、
いわゆる「渋滞」でしょうか?




何十分待っても、まったく進みません・・・


(;゚Д゚)


前方の車から、男たちが、様子を探りに出てきましたよ。




道路のはるか前方でも、大渋滞にイラだつ人々が、
途方に暮れて、情報収集のため、車から出ている模様。




ついには、子供たちが、
道路上で、ボール遊びを始めましたよ(笑)。




先ほど出てきた男たちも、
「もう我慢ならんわい!!」(なぜか広島弁)と、
ますますイラ立っている様子(笑)。




おまけに、大雨まで降り出して・・・


(-"-)


「泣きっ面に蜂」とは、まさに、このこと!!(号泣)




急きょ、運転手さん、添乗員さんたちと、私で、
ルートを変更すべきか、緊急車内会議を開催。


その結果・・・

すでに長時間を浪費したうえ、天気も悪いので、


「ベリンツォーナとコモ湖は、断念じゃ!!」

\(´Д`)/


と、非情な最終宣告を決断!!(号泣)


せめて、ミラノで夕食をとるお店の、
閉店時刻までには間に合うように、
他のルートを探してみるしかなくなりました。

どうやら、昨日のマッターホルンで、
「運」を使い果たしてしまったらしい・・・




そんなわけで、泣く泣く、
先ほど来た道を、すごすごと戻っていく羽目に・・・

かくなるうえは、

「試練よ来い! 逆境よありがとう!!」

と、開き直るしかありません(笑)。




ところが・・・

やむを得ず変更した路線は、
「アルプス越え」ムード満点の、素晴らしい美景の連続!!

\(◎o◎)/

予定通りに、長大なトンネルを通っていたならば、
これほどの「アルプス越え体験」は、
絶対に、味わえなかったのです。




「あれ? これはこれで、素敵すぎるルートだぞ!!」と、
しだいに、皆に喜びの感情が溢れて来て・・・

o(^o^;)o




「この風光明媚な路線を、観光バスが通ることはないそうですよ」と、
添乗員さんを通じて、運転手さんの声が告げられると・・・




「結果的に、珍しい美観路線を通ることができて、ラッキー!!」

と、お客様たちから、喜びの声が上がります。

\(^O^)/




ところが・・・

しだいに霧が発生し始め・・・

(゚o゚;)




分厚い霧が、我らの周囲を覆い・・・

(゜ロ゜ノ)ノ




ついには、視界が閉ざされてきて・・・

( >_< )




あちこちと連絡を取る、添乗員さんの電話が、
どんどん、あわただしくなってくると・・・




ようやく、大渋滞の原因が判明!!

\(◎o◎)/


アルプス越えの最短ルートである、先ほどの長大なトンネルが、
大きな事故で、完全に閉鎖されてしまったのだそうですよ。

(>ω<。)




渋滞の原因が、判明してみると・・・

もと来た道を引き返すことにした、我々の判断が、
結果として、正しい選択であったことが、明らかに!!

o(^-^)o




相変わらず、視界は良くないのですが・・・




時おり霧(雲)が晴れると、素晴らしい絶景が広がっており・・・

「ベリンツォーナ」と「コモ湖」を断念したことなど、
正直、どうでも良くなってきましたよ(笑)。

いずれにしても、「コモ湖」の天気は雨なので、
遊覧船のデッキに出るのは、不可能ですしね。


ああ、人生は、思い通りにならないからこそ、価値がある・・・

(=゚ω゚)ノ




思わぬ大試練を、「生きがい論的思考」で乗り越えたことにより、
みんなの心の結束が、ますます強まったところで・・・

ちょうど良い「峠の休憩所」が現れてくれ、ちょっと一服。

トイレの長〜い行列を目にする時だけは、
「ふう、男で助かったぁ」と、安堵してしまいます(笑)。




日本における「道の駅」のような施設なので、
小さなカフェも、営業していますよ。




すると、みるみる霧が晴れ、視界が開けて来て・・・




まったく思いがけず・・・

目の覚めるような絶景が、姿を現してくれました!!

\(◎o◎)/




アルプスの山麓に点在する、可愛い村々も、あちこちに・・・




通り過ぎるキャンピング・カーのオジサンが、

「いやもう、お互い、大変な渋滞だったよねぇ!!」

と、陽気に話しかけてきましたよ。




観光バスが通ることなど無いという、
「アイロロ」方面に向かう峠道を、クネクネと下っていきます。




「アイロロ」という語感、可愛らしいですよねぇ(笑)。




この先の分岐点で、直進すると「Milano」方面、
右折すると、「Airolo」の村内に入るそうですよ。

我々は、「アイロロ」の中心部には立ち寄らないで、
一路、「ミラノ」を目指します。




しばらく走ると、ついに、イタリアの国境が!!

o(^-^)o




国境を超えた先で、ふと左後方を見ると、
立ち寄るのを断念した、「コモ湖」の遠景を発見!

これで、一応、「コモ湖も見ました!!」ということで・・・(笑)

(やはり雨だったので、観光船に乗らなくて正解でしたよ)




おお! 道路標識を見ると、

「ヴェネツィア」「ミラノ」に加えて、
「トリノ」「ジェノヴァ」「ボローニャ」と、
聞いたことのある地名の連発!!

(゜ロ゜ノ)ノ

「イタリアに来たのだなぁ」と、感慨に浸ります・・・




ミラノ郊外を走って、赤信号の横断歩道で停まった瞬間・・・

突然、黄色の旗を振りながら、若い女性が出現!!

\(◎o◎)/




奇妙なことに、旗を振りながら、
ダンスを踊り始めましたよ!!




すると、添乗員さんが、

「こんな風に、路上でパフォーマンスを披露して、
ご褒美のお小遣いを稼ぐんですよ!!」

との解説・・・

\(゜ロ゜)ノ




確かに、このあと、停車中の車に近づいて、
「お小遣い」を集金して回っておりました(笑)。

イタリアでは、こんな「お仕事」も、成り立つんですねぇ。


ただし、激しく運動するため・・・

黄色い旗の動きよりも、巨大すぎる胸の上下運動の方が、
はるかに目立ってしまっておりました・・・

\(☆o☆)/


もしや、その「鑑賞料」を含める意味で、
男性ドライバーを狙い撃ちして、集金しているのかも!!

この女の子、ただ者ではないですねぇ(笑)。




・・・と、思わぬ見世物に、目を奪われているうちに(笑)、
バスは、ミラノ中心部の、高級住宅街に突入。




ミラノは、標高120m、人口130万人あまり。

イタリア最大の商業都市ですが、人口は、日本の京都市くらい。




ずいぶん遅くなりましたが・・・

お店と交渉して、我々の到着を待ってもらうことができたので、
なんとか、夕食にありつけることに。






サラダ、トマトソースのマカロニ、魚のムニエルが、
1つのお皿に乗っていますよ。

お手軽な感じにもかかわらず、
味は最高においしくて、大好評&大満足!!




食後の「ドリンク風パンナ・コッタ」も、絶品でした。

あまりに私が褒めるので、甘いものが苦手な酒豪の方々から、
「自分のもどうぞ」と、3つも集まってきましたよ。

やむを得ず、責任を取る形で・・・

合計4つを、泣く泣く、堪能させていただきましたぁ(笑)。




夕食を終えると、すでに、21時近くに・・・




ホテルへの到着も、かなり遅くなりました・・・




今夜から2泊するのは、4つ星ホテルの、
「スターホテルズ・リッツ」。


世界的な「リッツ」ブランドを名乗るからには、
ハズレは無さそうですよね。




さすがに今夜は、出歩く元気がありませんので(涙)、
おとなしく、部屋に入りましょうか。




ちなみに、私の部屋は、こんな感じです・・・

とても清潔な感じですし、
ほとんど「眠るだけ」ですから(笑)、これで充分ですよ。




ただし、いざベッドに入ってみると・・・

各部屋を仕切る壁が薄すぎるようで、
隣の部屋の女性の会話が、その内容まで筒抜けでした(涙)。

このホテル、これでは、かなり、イケマセンねぇ。




なお、イタリアのホテルでは、しばしば、
トイレの便座の横に、長いヒモがぶら下がっているため、
これを、「水を流す装置」だとカン違いして、
引っ張ってしまう日本人が多いとのこと。

しかし、これは、緊急時に、ホテルの係員を呼び出すヒモ!!

うっかり引っ張ると、ホテルのスタッフが、血相を変えて、
「どうしたんですかっ!?」と叫びながら、合鍵で部屋に入り、
あなたが座っているトイレのドアを、
こじ開けて飛び込んでくることになるのです!!

\(゜ロ゜)/


ちなみに・・・

便器周辺の足元に隠れているペダルを踏めば、水が流れます(笑)。





= 8月20日(火) =


昨日が、結果的に「移動日」で終わったおかげで・・・

昨夜はHPの更新をしなくて済んだので(笑)、
久しぶりに、長時間、よく眠ってから起床。

朝食会場に向かうと、まだ、仲間たちの姿は、まばら・・・

皆さん、さすがに、疲れが出ているのでしょうか?

(;^ω^)




昨日までの「5つ星ホテル」に比べれば簡素ですが、
それでも、充分に、ぜいたくなメニューが並んでいますよ。












この「ペコリーノ・チーズ」のかたまり・・・

ゴロゴロしていて、圧倒されますねぇ。
















「今日はミラノ観光なので」と、若手看護師2名は、
「勝負服」である和装で登場!!




和装は、「帯」が重要だそうですから・・・
後ろからも、撮ってあげましょうか。




おお! ケアマネさんも登場・・・

和装に熟練なさっているので、さすがの着こなしぶりですねぇ!

(今回の参加者には、女医2名、看護師4名、保健室の先生1名、
ケアマネジャー2名など、医療福祉系の方々が多数)




イタリアと言えば、もちろん・・・

ご存じ、「カプチーノ」ですよね!!




なお、私が選んだ、朝食の内容につきましては・・・

お腹がペコペコすぎて、むさぼり食べたので、
うっかり、撮り忘れてしまいました(笑)。


********************


朝食を終えて、バスに乗り込むと、
日本語がペラペラの、おしゃべりなイタリア男性が出現!




そう、その男性こそが、本日のガイドさん。

まずは、ミラノ中心部に建つ、
「スフォルツェスコ城」に、案内してくださいましたよ。




スフォルツェスコ城は、14世紀に、
北イタリアとミラノを統治した「ヴィスコンティ家」が建造。

その後、スフォルツァ家によって再建され、
ミケランジェロが死の直前まで彫り続けていたという、
未完の遺作「ロンダニーニのピエタ」が展示されています。




とにかく、このガイドさん、よくしゃべるんです。
しかも、日本語が、本当に上手。

JTBの女性添乗員さんによると、

「イタリアの男性は、めちゃくちゃ、おしゃべり好き」

とのこと・・・なるほど、納得です(笑)。




この男性は、有名な「ミサンガ売り」のプロ・・・

観光客の手に、素早くミサンガを巻き付けては、
「はい、お買い上げ!!」と、代金を要求するのです。

写真の女性も、異常なほどに警戒して、
両手をしっかりと、後ろに回していますよね(笑)。

でも、こうやって、暑い日も寒い日も、長時間、
懸命に商品を売り歩いて生活なさっているのですから、
経営学者の私としては、その努力を応援したい気持ちも・・・




ミラノの街路樹は、多くが、プラタナス。

和名で「すずかけの木」と呼ぶように、
丸くて可愛い木の実を、たくさんぶら下げていますよ。

微笑ましいですねぇ・・・ (^−^)




「すずかけの木」が並ぶ道を、ガイドさんの誘導で、
「サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会」まで移動。

この古い教会は、
1463年〜90年に、「ドミニコ派修道会」が創建。




この教会の、向かって左側・・・

「旧ドミニコ派修道院」の食堂の壁に、
巨大な壁画として描かれているのが・・・

レオナルド・ダヴィンチの最高傑作、『最後の晩餐』!!




『最後の晩餐』の鑑賞は、完全予約制で、
入場可能時刻と制限時間が、厳しく決められています。

そのため、我々の入場時刻が来るまでの間、
ガイドさんお勧めのお土産屋さんで、お買物をすることに。




このお店は、雑誌やテレビでも、しばしば紹介されるという、
かなりの有名店だそうですよ。

実際に、同行したお客様たちからも、
「あっ、テレビで紹介されていた店だ!」との声が。




店内には、多種多様で魅力的な商品が、
綺麗に並べられていて、まるで博物館のよう。




我々が店を占拠する形になって、大にぎわい。




やはり、レオナルド・ダヴィンチこそが、
ここ、ミラノのヒーローなのですね。




店内には、お子様用の絵本も・・・

右下の絵本は、「ピノキオ」でしょうか。




商品が飛ぶように売れて、
店長のおじさんも、めっちゃ上機嫌。

(どうやら、ガイドさんと、親友のようですよ)




この写真の、中央の下部に写っている、
赤い羽根のある「ダヴィンチの文具飾り箱」を、私が購入。

現在、「光の学校」の「あそこ」に飾ってありますので、
ぜひ、見に来て探してくださいね!





次の写真が、その「文具飾り箱」を、
大喜びで購入している私の、証拠写真。

(お客様が、ご自分のカメラで撮影し、私にくださった写真です)




さて、みんなで大金をはたいた「買物タイム」を終えると、
いよいよ、教会に入れる予約時刻が、近づいてきましたよ。




教会の入口前では、女子たちが、
「さっきのお店で、なに買ったの〜?」と、
お互いの買物の成果を、見せ合っています。

他人が買ったものは、良く見えるものなので・・・

「ええ〜っ、私もそれ、買えば良かったぁ〜」
「こっちより、そっちの方が良かったかなぁ」

などと、悔しがる声が聞こえてきますよ(笑)。




教会の前にも、特設のお土産屋さんが・・・

傘まで用意してあるので、
急な雨の際には、助かりますね(笑)。




そろそろ、集合時刻ですよ!!




やがて、予約の時刻が来て、教会の内部へ・・・

赤レンガと白の漆喰(しっくい)が、
優美な幾何学模様を描く丸屋根の外観は、
美しい教会建築として、称賛されているとのこと。




そして、ついに・・・

待ちに待った、その時が、やってきましたよ!!

旧ドミニコ派修道院の食堂に、足を踏み入れると・・・


おお、こ、これは!!

\(◎o◎)/




夢にまで見た、「あの歴史的名画」が、いま目の前に!!

\(゜ロ゜)/




そう、これが、『最後の晩餐』の本物!!

\(☆o☆)/


キリストが、12人の弟子たちに向かって、
自分を裏切る弟子の存在を語っている姿というのが、通説ですが・・・


本当に、そうなのでしょうか?




いずれにしても・・・

巧みな空間構成、人々の豊かな表情などから、
ダヴィンチの天才ぶりが、伝わってきますよね。




そして、もちろん、この2人は・・・

「イエス」と、その愛する女性、「****の***」に、

決まっていますよね!!

(ああ、うっかり、断言してしまった・・・笑)




つまり、勝手に顔を切り取って・・・

ダヴィンチが示唆している通りに、
そのままの角度で、右に移動させてみると・・・


※ 切り取り作業に失敗したため、
まるで、体から抜け出し中の「魂」の様子や、
有名な妖怪「ろくろ首」のように、
不気味な感じになってしまって、ゴメンなさい(涙)。

今にも、「ひゅるるるる〜」と、
お化け屋敷で流れる笛のBGMが、聴こえてきそうですよね・・・

\(゚o゚;)/




いずれにしても、そこには・・・

深く結ばれている、幸せすぎる男女が出現!!


\(◎o◎)/


「イエスさま、愛しております、どこまでも付いて参ります!!」

「私も決して離すものか・・・いつまでも、いつでも一緒だよ!!」




「・・・・・・・・・・・・」
(もはや、コメントは、ご無用でしょう)


さて、それでは・・・

名残を惜しみながら、部屋の最後尾まで下がって、
食堂の全体を、見渡してみましょうか。

『最後の晩餐』という名画の大きさと、
描かれている場所の位置関係を、ご理解いただきたいからです。

なぜなら、ダヴィンチは、当然のごとく・・・


・・・おっと、これ以上、余計なことを書くのは、
やめておきましょうね、フフフ・・・(笑)




ちなみに、これが・・・

『最後の晩餐』のイエスと、真っすぐに瞳を合わせながら、
何分間も立ち尽くして、親しげに語り合っている、私の後ろ姿。

(お客様が、ご自分のカメラで撮影し、私にくださった写真です)




この絵を描いている当時のダヴィンチが、
この絵に記録している残存思念とつながりながら、
いったい私は、何を読み取ることができたのでしょうか?

その答えは、いずれ、必然的な機会に恵まれた時に・・・

フフフフフ・・・


********************


さあ、この後は・・・

世界のファッション界をリードする商業都市、
ミラノの中心街に繰り出して、
あれやこれやと、思い切り楽しみますよ〜!!


《 第4巻 》に続く
(ここをクリック)