「嬉嬉ヒレワ」提灯事件のことを読みました(笑)。私が何気なく撮った写真に、こんなにみなさんが興味を持ってくださっていたとは驚きましたが、写真元の私も、何か謎解きに貢献できないかと考えた末、思いつきました!
このイベントがあったスーパーは、ドイツ全土にある大型チェーン店なので、「この提灯は、一体どこで手配したのか、提灯に書いてある意味は知っていますか」などなど、早速メールで問い合わせてみましたよ(笑)。運が良ければ、返信をくれると思いますが、どうでしょうか・・・
変な質問する変な日本人・・・と思われるかもしれませんが(笑)、とりあえずは返事を待ってみますね。
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そこで私が、「全世界の読者さんたちのために、ぜひぜひ、返事が来たら教えてください!!」と、お願いしておいたところ・・・
本日になって、以下のお返事が届いたのです!!
\(◎o◎)/
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飯田先生、こんにちは。体調はいかがですか?
昨日、例のスーパーのキャンペーン担当者から、メールの返信が来ました(笑)。そのままの本文と、日本語訳(私の解釈も多少入っております)を、お送りしますね。
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Hallo, entschuldigen Sie die verspätete Antwort.
Wir haben versucht die Schriftzeichen auf den Lampions über unsere japanischen.
Geschäftspartner entziffern zu lassen, leider gibt es keine konkrete Übersetzung
dafür. Es ist eher so eine Art „Kunstsprache“ und soll sinngemäßübersetzt so etwas wie Happy heißen.
Eine Bezugsquelle können wir Ihnen nicht nennen,
die Lampions wurden uns im Rahmen einer früheren Aktion von unseren Lieferanten
zur Verfügung gestellt.
Wir hoffen damit Ihre Fragen erst einmal
beantwortet zu haben und senden Ihnen viele Grüße au Oyten.
《 日本語訳 》
こんにちは。返事が遅くなってしまいごめんなさい。
提灯に書いてある文字について、業務提携者に解読を試みましたが、残念ながら、「はっきりした具体的な訳は無い」ということでした。この文字には、言葉としての意味はなく、「人工言語」の一種で、「何かとってもハッピー」ということだそうです。
そして、あなたに、この提灯の購入先を教えることはできません。この提灯は、以前から、このようなキャンペーンで使われているものです。
この回答が、あなたの質問の答えとなることを祈って。Oytenより。
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以上が、このお店(会社)から届いた回答です。Oytenというのは、この会社がある北ドイツの町の名前で、ブレーメンの隣の町です。
どうやら、私がこの提灯を購入したくて色々と質問をしたのだ、と思っているようですね(笑)。この回答で、少しでも、提灯事件のモヤモヤが晴れればよいのですが・・・
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!!\(゚Д゚;)/!!
つまり、どうやら、この全国チェーンのスーパーマーケットの担当者さんにも、「嬉嬉ヒレワ」と書かれた日本語の意味は、さっぱりわかっていなかったということ!!(笑)
しかも、日本食の商品や宣伝用のツール(提灯&鯉のぼり)を調達してくれる「業務提携先」に尋ねてみたところ、「はっきりした具体的なドイツ語訳の存在しない日本語」であり、「何かとてもハッピー」という雰囲気を出すための「人工的な言語」として、「嬉嬉ヒレワ」という文字を書いたにすぎないのだそうですよ。
そのうえ、この「嬉嬉ヒレワ提灯」は、以前から、この全国チェーンの「日本食キャンペーン」で、宣伝用の道具として、活用されてきたとのこと・・・言い換えれば、もう長年にわたり、ドイツ全土に広がる有名スーパーマーケット・チェーンにおいて、この提灯が、人目につく場所に、大量に飾られてきた歴史を持つのです!!
ああ、これほど嘆かわしい大問題が、広く長く放置されたままでいても、かまわないのでしょうか?
(゜ロ゜;ノ)ノ
・・・いずれにしても、今回の最新情報から判明したのは、「嬉嬉ヒレワ」というのが、「何かとてもハッピー」という雰囲気を醸し出すために書かれた日本語だ、ということ・・・したがって、本来ならば「嬉嬉として」と印字すべきところを、どこかの誰かが間違って、「嬉嬉ヒレワ」と印字してしまったらしいということだけは、確かのようですね・・・
(つまり、この提灯を印字・作成した担当者さんは、日本語のワープロを機械として使うことはできても、日本語の読み書き自体は、ほとんどできない御方だというわけですね・・・なにしろ、「として」を「ヒレワ」と混同してしまうほどなんですから、「平仮名」と「カタカナ」の区別ができない御方だということは、間違いありません)
とはいえ、まだまだ、謎が解明されたわけではありません・・・
なぜなら、どのような理由で、宣伝用の提灯に「嬉嬉として」と印字しようとしたのか、その「動機」が、さっぱりわからないからです。上記のメールによれば、「何かとてもハッピー」という雰囲気を醸し出したかったところまではわかるのですが、そのために、なぜ、「嬉嬉として」という、(日本人から見ると)奇妙なほど場違いな言葉を、わざわざ選び出したのでしょうか?
ちなみに、「happy」という英語を、ネット上の翻訳ページで日本語に直すと、「幸せ、嬉しい、楽しい」となり、「happily」だと「幸せに」という言葉が出ます。一方で、「嬉嬉として」という日本語を英訳すると、「As
happy」と出て来るのですが、逆に「As happy」という英語を日本語訳すると、「幸せなように」「幸せなので」「幸せそうに」などと出て来るのです。
また、現代の一般的な日本人であれば、同じ漢字を繰り返す際には「々」という略文字を使うため、通常は、「嬉嬉」ではなく「嬉々」と書くはずではないでしょうか?
しかも、「嬉嬉(嬉々)として」という日本語は、現代の日本ではめったに目にすることが無く、ほとんど死語のようになっている表現・・・現代人であれば、若い人ほど、「嬉しそうに」「幸せそうに」「喜んで」「喜びながら」などの言葉で表現するでしょう。
しかし、かつて、どこかに存在した誰かが、「何かとてもハッピー」という雰囲気を演出する目的で、わざわざ、現代日本ではめったに使われない、「嬉嬉として」という場違いな語句を選び出し、堂々と提灯に印字した(しかも大量に制作&配布した)ということだけは、確かな事実なのです。
少なくとも、「日本食キャンペーン」において使用する宣伝ツールなのですから、きちんと日本語の読み書きができる人に、相談・確認できなかったのでしょうか?
そして、長年にわたってドイツ全土のスーパーマーケットで、この「嬉々ヒレワ提灯」を目にしてきたであろう、日本人や日系人、または日本語の読み書きができるドイツ人の方々は、「この提灯の日本語、変ですよ!!
( `―´)ノ」と、お店に教えてあげなかったのでしょうか?
う~ん・・・新たな情報&推理の登場によって、謎の一部が解明されると同時に、また別の謎が次々に生じて来るという、これぞ「謎の底なし沼」状態・・・
(^o^;)
いつの日か、何から何までスッキリと解明できる日が、やって来るとも思えませんが・・・(笑)
そして今後も、ドイツ全土に広がるスーパーマーケット・チェーンで、恒例の「日本食キャンペーン」が開催されるたびに、この「嬉嬉ヒレワ」と書かれた提灯が、大量に飾られ続けるのでしょうねぇ・・・
もしかして、このチェーンで買い物をする多くのドイツ人の方々が、ただ一つだけ知っている日本語(らしき文字)が「嬉嬉ヒレワ」であり、「嬉嬉ヒレワ」こそが「日本人が最も日常的に使う日本語あいさつ」だと、思い込んでいたりして・・・
(^-^;)